2018/12/16(日) 16:45〜17:35 NHKスペシャル選 大アマゾン最後の秘境(4)最後のイゾラド森の果て未知の人々[字]


宿泊施設から得ていた。
だが 青年が殺されて以降→
そうした収入の全てを失う事になった。
経済的基盤を失った集落では

マシュコピーロへの憤りが高まっていた。
イゾラドの出現が
文明側を脅かしていた。
♪♪~
ペルー政府は マシュコピーロと接触し政府の管理下に置く事を決めた。
接触のための前線基地が


設置された。
それは 彼らの森が一望できる
高台の上にあった。
川べりに姿を現す彼らと接触し
まずは 友好関係を築く。
そして 彼らの情報を集め→
最終的には 文明社会の一員にしてしまおうというのだ。
交渉役には 役人でも学者でもない
先住民の男が抜てきされていた。
ロメウ・ポンシアーノは
モンテ・サルバードの出身で→
マシュコピーロとの
豊富な接触経験があった。
私たちが訪れた時点で→
既に ある家族と9回の接触に成功していた。
私たちは 接触の一部始終を
記録するために→
ここで 家族が現れるのを待った。
接触には 常に懸念が付きまとう。
イゾラドには
病原菌に対する免疫がなく→
不用意に接触すると
瞬く間に命を落とすのだ。
事実 20世紀の100年間で→
60を超える イゾラドの部族が無謀な接触によって絶滅している。
コロンブスがやって来てから500年余り。
文明社会の膨張はイゾラドが生きる森を削り続けてきた。
病原菌をまき散らし
開発し 土地を奪う。
現在 イゾラドが生きる森は

僅か5か所。
人口は どんなに多く見積もっても
500人程度と見られている。
もはや 500人の最後のイゾラド。
そのイゾラドに 政府は→
これが最後になる可能性が高い
接触を決断した。
最初に5人。
少し遅れて 子どもが2人。
最後に大人の女が2人。
マシュコピーロの家族は 乳飲み子も含め9人だった。
いわゆる
文明化への第1段階として→
私たちの社会になじませるための
接触が始まった。
交渉役のロメウが呼びかけると
家族は すぐにボートに寄ってきた。
贈り物のイモが渡される。
握手などの作法を伝える。
遊びのつもりで走りだすと
子どもがついてくる。
本来 森で生きるマシュコピーロは
警戒心が強い。
しかし 年齢が若いほど→
好奇心の方が強く慣れるのも早いという。
別れ際
家族は バナナが欲しいと言った。
ロメウは 畑から取ってくるから
待っていてくれと答えた。
こうして

10回目の接触は終わった。
これまでの接触で 家族の情報は
少しずつ集まっていた。
キツツキを意味する
クッカという名の父親。
集団のリーダーの一人と目され→
シベチアリで青年を殺した張本人とも疑われていた。
クッカの妻は キーナといい→
猿の名前のようだった。
長男は好奇心が旺盛で→
握手やハグなどの習慣をすぐに覚えてしまったという。
拾ったのか もらったのか。
長女は着古したTシャツを着始めていた。
クッカには
ほかにも子どもがいたが→
名前は まだ分からない。
2時間近くが過ぎたが家族は 対岸で待ち続けていた。
畑から戻ってきたロメウが言った。
バナナを渡すだけの友好的な接触だから→
1人だけなら
同行取材を許可する。
10種類以上の予防接種をうち→
健康チェックを済ませたカメラマンが船に乗り込む事になった。
そして 友達を意味する
ノモレという言葉だけをそらんじて→
家族のもとに向かった。
(取材者)ノモレ! ノモレ!
(取材者)ノモレ。→
ノモレ。
(取材者)ノモレ。