ことが見えてきました。
非常におもしろい人たちを取材し
てきましたので、
まずはＶＴＲをご覧ください。
＞＞おととい、韓国・ソウル。
私たちは異色の経歴を持つ韓国人
ジャーナリストのグループを訪ね
ました。
ニュースタパ。５年前に出来た独立系のネットメ
ディアです。
その異色の経歴とは、働いている
記者たちの多くが、大手テレビ局
や新聞社を突然解雇されたという
ものです。
去年、
彼らが作った１本のドキュメンタ
リー映画が、
韓国社会に大きな衝撃を与えまし
た。
メディア介入する前のイ・ミョン
バク政権と、
パク・クネ政権の言論弾圧に立ち
向かったジャーナリストたちを記
録した、共犯者たち。
政権の不正を続々と暴き、
高校生など２９９人が死亡したセ
ウォル号事件では、
被害の隠蔽を強要する政府の実態
を告発。
さらに政府に加担するテレビ局上
層部に抵抗し、
次々に解雇される記者たちの姿も
捉えています。
抵抗運動の中心人物、
キム・ギョンネさんも、かつて元国営放送、
ＫＢＳのエリート記者でした。
ー根底にあるのは、
前の政権に対する怨念とも言える
不信感です。
作品の中で、
キムさんたちは、
パク・クネ政権が自分たちの不正
を隠すために、
北朝鮮の脅威をあおっていた、
そう告発しています。
４月の南北首脳会談で交わされた
パンムンジョム宣言で、急速に接
近し始めた韓国と北朝鮮。
その緊張緩和の象徴ともいえる場所が、軍事境界線にあります。
私たちは今回、
韓国軍の特別な許可を得て、
そのエリアに足を踏み入れました。
その場所は、
軍事境界線にあるトラ展望台。
ことし１０月に出来たばかりの最前線です。
＞＞見えますね。
これがですね、
韓国と北朝鮮の間にある軍事境界
線を望む展望台から見える景色で
す。
道路が見えると思いますけれども、
あの道路を通って、
北朝鮮に入っていくことができます。
この軍事境界線にある展望台には、
シアタールームも設けられています。
どんな所なのか、
入ってみたいと思います。おー、たくさんいすが並んでいま
すね。
＞＞この展望台から北朝鮮のピョンヤンまでおよそ２００キロ。
車で５時間ほどの距離です。
この展望台を今後、
観光スポットにすることも計画さ
れています。
しかし、
ムン・ジェイン大統領がピョンヤンを訪問してから３か月が過ぎ、
非核化に向けた動きはこう着状態
が続いています。
それに伴い、
ムン大統領の支持率も下がり続け、今月、
就任以来過去最低を記録しました。
頼みの綱は、キム・ジョンウン委員長のソウル訪問です。
街には一部の支援者が掲げた横断
幕があり、
歓迎ムードを盛り上げようとして
いますが、
実現のメドは立っていません。
ムン大統領の勢いにかげりが見られる中、
怨念を抱えた前のパク・クネ政権
の支持者たちが勢いを取り戻そう
としています。
権力を監視しながら、
韓国社会の怨念と向き合い続ける
ニュースタパのジャーナリストた
ち。
彼らは今の日韓関係をどう見てい
るのでしょうか。
韓国社会にうごめく、日本に対する怨念。
それを振り払うすべさえも、
ムン・ジェイン大統領はキム・ジョンウン委員長に求めようとして
いるのでしょうか。