2018/12/20(木) 18:15〜19:00 ten.【お役立ち!人間国宝が作った釣鐘を削って】[字]


>>音がぎーんと鳴る、金属の。>>ミニチュアならふだんは自分
で削っているのですが、
今回のは分厚すぎて全く歯が立たないのだそう。
本当に削っていいんですね?
>>もちろん、もう、たとえ変化
がなかっても、自分がとにかく削

りたい、削りたいっていう一心で
すから。
>>削らずに終わるほうが後悔な
んですね。
>>そうそうそう、そうなんです。
>>とはいえ、
釣り鐘を削ってくれるところなんてあるのでしょうか。
ネットでいろいろ検索してみたと
ころ、
一軒よさげな工房がヒット。
どうやら場所は、滋賀県の東近江
市。
和歌山から片道3時間の大移動でーす。
さあ、
滋賀県の東近江市にやってまいりました。
>>こんなに遠くまで来ていただ
いて。
>>手にしているのはなんですか

>>依頼したい説明っていうんか、
こういうふうにしていただけたら
という。
>>なんか要望?
>>そうです。


>>なんか設計というか、要望、
ここをこう削ってくれと。
>>はい。
>>ああ、しっかり書いてますね。
赤線のとおりに重さ7キログラムから、
4キログラムになるまで削るとい
うプランです。
どうもこんにちは。
>>はじめまして。
>>もう長い歴史なんですか?
>>そうですね。
大体700年の歴史ですから。
>>700年?
700年の歴史があるんですか?
ここ。
>>かなり。
>>やって来たのは、
創業700年以上の鋳物工房、
金寿堂さん。南北朝時代より、
この辺りは鉄鉱石の産地だったそ
うで、
かの豊臣秀吉からも依頼を受けて
いたという格式高い工房なんです。
なんかこう、
焼けたようなにおいが。
>>そうですね。
>>一子相伝で受け継がれてきた土の鋳型を用いた釣り鐘作りは、
すべて手作業で行います。
土を積み上げて型を作ったら、
その隙間に溶かした金属を流し込

んで、
冷えて固まったら、
最後に土を取り壊せば出来上がり。
厚い薄いっていうので、音は変わ
るんですか?
>>変わります。
ただその薄くする具合?
厚くし過ぎると、音があまりよく
ない。
>>これは立派だな。
>>わー、
きれいな色で。
>>出してみないと、本当のことは分からない。
>>もう出来上がらないと、音色
は分からない?
>>これは中国のほうの。
>>これ、中国に行くんですか?
>>輸出されますけれども。
>>釣り鐘って輸出されてるんで
すか?
>>いいですか?
>>はい、せーの。
>>満足げな表情ですよ。
>>置ければ置いときたいぐらい。
>>だいぶ好きですね。
さて、目的は削ってもらうこと。
まずはなぜ思うような音色が出ないのか、
実物を見てもらいます。
>>ここが一番分厚くするのが普通、
ここからずっと薄くなってくると

いうのが一般的なんですけども、
これ、
触らせてもらって、私らが思うほどは薄くない。
>>あっ、
やっぱそうなん、ああ、そうか。
>>ということだと思いますけど
ね。
>>この音がね。
>>確かにちょっと高いというような感じはしますけれども。
>>では、削ってくれるのか?