2019/01/04(金) 09:50〜11:15 よ〜いドン![字]【国宝さんメッセ黒田と大阪福島ぶらり▽明治からの伝統守る茶筒職人】
その気密性の違いは…?
◆全然違う。
でも微々たる差ですよ。
◆でも、僕らからしたら全然違う
んです。
◆すごい。
ひっかかりがなさ過ぎるというか。
◆空気がすうっと入るんですよ。
◆めっちゃ軽いんですよ。
こっちのほうが、ひっかかってる
感じ。
◆どれぐらいまでひっかけるのか、
おやじからちょっとかたい、ちょっとやわらかいというのを
ちょっとずつ覚えていって。
◆およそ130の工程は、すべて手作業のため
一日40個程度しかつくることが
できないのです。
◆家帰ったら
お父さん、おじいちゃんとか、
みんな、作業されてて、
いつか継がなあかんやろなという感じはあったんですか。
◆あんまり何も思ってなかったで
す。
おやじには継ぐなって言われてた
ので。
◆お父さんは継がんでいいって言
われてたんですか。
◆こんな仕事、あかんようになる
から継がんでええって
サラリーマンしとけって。
◆当時、機
械化が進み、手づくりの茶筒は低
迷…
大学卒業後は、
海外のお土産ショップで働いてい
たのだそう。
◆おやじが言うように
国内だけで考えたら
あかんようになるかもしれないけど、海外まで考えたら
何とか食べていけるんじゃないか
と思って戻ってきたんです。
◆伝統工芸の大切さ、
可能性に気づかされた八木さんは自慢の茶筒を海外に発信。
アメリカやヨーロッパで実演販売
を行い
徐々に人気を集めていきました。
そして今では、京都のお店にまで、外国人観光客が訪れるようになっ
たのです。
◆ずっと使い続けることができるのが八木さんの茶筒。
そのためには、もちろん修理も重
要な仕事。
◆この修理の依頼したのは、
創業300年を超える京都にある
お茶屋さん。
八木さんのおじいちゃんがつくっ
たと思われる茶筒の修理。
その歴史を感じながら、慎重にゆがみを直していきます。
◆よう見ながら、
ちょっとずつ直して、
ちょっとずつ調子を見て、
これで落ちてるかなってちょっとずつ直していかんと
どつぼにはまります。
何でこっちが直らへんねやろって…。
◆向き合うこと30分。
ようやく…
◆自慢の茶筒を送り届ける瞬間。
子供が成人したような気分なんだといいます。
◆ずっとひっかかりが出てきたん
ですけど、
スッと落ちるようになったんで、
これで気持ちよく使わせていただきます。
◆八木さんにはもう一つ、今力を
入れていることが…
おしゃれな開化堂カフェ。
◆すごいですね。
◆茶筒を身近に感じてもらいたい
と
カフェをオープン。
ここにはさまざまな茶筒が…
◆もう早速こちら側に。
◆茶筒!
◆デカ茶筒もある!
◆ほんまや。◆お茶屋さんが使うてはったやつ
です。
◆うわあ!
◆またおしゃれですねえ。
◆喫茶店ですか?
全部茶筒置いてますやん。
◆あそこのはコーヒーの豆を入れて。
◆コーヒーの豆も。
おまえはそれぐらいやろな。
これか!
◆待て! 俺が言うから。
◆これももしかして?
◆うちでつくりました。
◆これはまた…。
◆おしゃれや。
うそ~。
それ何?
◆砂糖や。