2019/01/05(土) 19:00〜19:45 地球ドラマチック「コロッセオで大実験!世界遺産の舞台裏」[二][字]
水を引き→
広大な帝国の領土に
水道のネットワークを築いたのです。
水道は コロッセオにも
水を供給していました。
では コロッセオの排水の仕組みは
どうなっていたのでしょうか。
アドリアーノ・モラビートは
地下遺跡の研究をしています。
彼は ある日→
地下鉄を建設するための調査をしていて→
思わぬ発見をしました。
(モラビート)偶然 地下の古い排水路に行き当たりました。→
そして
その先に光が見えたんです。
トンネルの先にあったのは
コロッセオでした。
モラビートは 古代ローマの
排水システムに遭遇したのです。
(モラビート)排水路の一部は
現在も機能しています。
かつては4つの排水路があり→
コロッセオから水を抜くのに使われていました。
モラビートは コロッセオの真下に→
4つの排水路が存在した証拠を発見しました。
更に コロッセオの舞台の周りでも→
40個の水道管を見つけました。
(モラビート)これが
水を使った見せ物の→
秘密なのかもしれません。
しかし これらの水路は→
大量の水を
入れたり抜いたりするのに→
十分なものだったのでしょうか?
それを確かめるにはまず 舞台に→
どれほどの量の
水が張られていたのかを→
計算する必要があります。
闘技場の地下には船が舞台まで進んでいける→
幅の広い通路が4つあります。
(モラビート)水が床にたまりだすと底の平らな船は→
次第に浮かび上がります。
ただし 水がこの高さを超えると周りにあふれて やっかいです。
モラビートは通路の形状から→
水深は1.5メートル以内だったと考えています。
舞台の面積に
1.5メートルの水深を掛け合わせると→
およそ500万リットル。
オリンピック・プール2個分の水量になります。
では それほど大量の水を→
素早く排水する事は可能でしょうか?
マルティアリスが言うように
その日のうちに→
剣闘士の試合が
見られたのでしょうか?
その答えのヒントとなる
出来事がありました。
ある夜 激しい雷雨によって
コロッセオが水浸しになったのです。
一時は 300万リットルもの水が
地下に たまりました。
しかし その水は コロッセオに残る→
たった一本の排水路によって2時間足らずで排出されました。
この事から モラビートは→
かつてコロッセオの舞台に張られた水は→
4本の排水路によって
1時間足らずで→
排出できたと計算しました。
ローマ帝国の技師は 大量の水を→
張ったり抜いたりする事が
自在にできたのです。
では 猛獣を
舞台にせり上げる演出は→
本当にできたのでしょうか?
何か月もかけて造り上げたエレベーターを→
いよいよ
コロッセオに運び込む事になりました。
重さは
落とし戸だけでも およそ200キロ。
エレベーターの枠組みや動物のおり→
巻き上げ機などを合わせると2トン近い重さがあります。
コロッセオの外で
全体を組み立てたあと→
クレーンで持ち上げて 設置場所に→
ぴたりと収める計画です。
コロッセオの壁を越えるには→
長さが60メートルもあるクレーンを正確に操作する必要があります。
(チリッロ)問題は風ですね。→
特に午後はだんだんと風が強まるので→
つっているものが揺れて
狙った位置に→
下ろしづらくなるんです。
(バルファルディ)始めよう。
クレーンが
エレベーターを引き上げ始めます。
しかし
すぐにストップしてしまいました。
問題発生です。
クレーンに内蔵された重量計が→
600キロもの