2019/01/06(日) 01:00〜01:50 NHKスペシャル選 プラネットアース�U「第3集 新天地への挑戦」[SS][字]
犯人は ムクドリ。
冬を越すため
北欧からやって来る。
40年ほど前から 膨大な数が
ローマに集まるようになった。
都市は 周辺部よりも気温が高い。
この暖かさに引かれてやって来るのだ。
夕暮れどき。
大群が街の空を埋め尽くす。
仲間が集まってくるのを
待っているのだ。
100万羽もの大群になると
不思議な光景が現れる。
群れが固まりになり
形を変えながら 飛び回る。
なぜ このように飛ぶのか
詳しい事は まだ分かっていない。
♪♪~
幻想的な曲芸飛行が終わると群れは 街なかへ降りていく。
暖かい街は 彼らにとって→
寒い冬の夜を過ごすのに最適な場所なのだ。
ニューヨークの摩天楼。
世界有数の大都市も→
生きものたちの
新天地となっている。
空の王者 ハヤブサ。
警戒心が強く生きた獲物だけを捕らえるハンター。
ここに現れたのは 30年ほど前だ。
実は ニューヨークには 暮らすのに格好の条件が そろっていたのだ。
もともと
切り立った崖に巣を作るハヤブサ。
高層ビルの壁は
そのかわりに うってつけだ。
高くそびえる建造物は→
風に乗って飛び立つ時に とても便利。
そして ビルの壁に
風がぶつかる事で発生する→
上昇気流。
それに乗り 高く舞い上がり獲物を探す。
更に ここには 獲物が豊富にいる。
それは はるか昔人間が持ち込み 住みついたハト。
追跡が始まった。
時に 時速300キロを超える速さで急降下し 獲物に迫る。
人工物の近くに逃げるハト。
ハヤブサが激突を恐れて飛びかからない事を知っている。
だが ハヤブサは
都市の構造を知り尽くしている。
街と隣接する水辺へ
ハトを追い立てた。
開けた空間なら
得意とする攻撃が可能になる。
上空高くから
猛スピードで襲いかかる。
失敗。
再び挑戦。
見事 しとめた。
現在 ニューヨークは 16つがいが住む世界一のハヤブサ密集地帯。
自然界との共通点を
都市に見いだし→
新天地で成功したのだ。
今 世界各地の都市で→
数を増やし続けている
生きものがいる。
カナダのトロントでは
この70年で 20倍にも増えた。
家主が寝静まる頃 屋根裏の巣から
家族みんなで姿を現す。
普通の野生動物は 警戒心が強い。
しかし 彼らはそれよりも好奇心が勝る。
それが 都市で
大繁栄を続けている秘密だ。
人の家の庭で
堂々と食べものを探し回る。
新たな食べものにも
積極的に挑戦する アライグマ。
鳥の餌に目をつけた。
都市は 森よりもはるかに豊かな生活を送れる場所なのだ。
フランス南部の街 アルビには
新たな環境を生き抜くため→
短期間で暮らしぶりを
激変させた生きものがいる。
ハトの群れが
水浴びに やって来た。
突然 1羽が
川に引きずり込まれた!
水浴びをすると
羽根の脂分が流れ出す。
それを感知し
ある生きものが狙いに来る。
オオナマズだ。
体長は3メートルにもなる。
40年ほど前 人が放したものが
今 この川で大繁栄している。
もともとは 夜に活動し
魚を捕らえるオオナマズ。
10年ほど前から ハトに目をつけ
昼間 狩りをするようになった。
これまで 水中から
襲われる事がなかったハト。
いとも簡単に捕まってしまう。