2019/01/07(月) 09:50〜11:15 よ〜いドン![字]【国宝生徒と教師の芸術夫婦歌詞のない歌を歌う妻余ったもちが大変身】


奥さん。わかってくれた?
◆うん。
◆奥さんね、
きれいにしてあんなと思って。
俺好きやねん、こんなん
見るの。

これ。
誰がやっているの?
奥さんがやってるの?
◆うん。
◆これ、菊でしょう?
◆はい。
◆これは何やの、赤いの。
◆それ、ゼラニウム。
◆ゼラニウムと言うの?
きれいにしてあるわ。
ほんでな、
一つわからないの、
あれ、何ですか。◆これザクロ。
◆これ、ザクロなん?
きれいにしてはるわ。
好きやねんな。
あれは何やの?
あの青いのは?
丸いの。◆キンカン。
◆キンカンやね。
◆これ、キンカン、食べれるの?◆食べれる。
◆奥さん、ご主人はどうされてい
るんですか。
◆それが主人が、ちょうど、


2年前に亡くなったから。
◆うわあ、寂しいなあ。
◆うん。
ご主人も楽しみやったでしょう?
見るのは。
◆主人は実のなるものが好きで。
◆これなんかもご主人は好きだったんですか。
キンカンとか。
◆こういうの好きです。
だから主人と一緒に、一緒にジャ
ムをつくったり。
◆そうしたら、これ、枯らすわけ
にはいかんもんね。
季節になって、花が咲いたり、
実がなってきたらね、やっぱりご主人に
今年もこんなんなったよという話
しするよね。
◆うん。
今は、菊で、主人の仏さんに、
お供えするために
菊を残していってるわけ。
◆前の白い菊ね。
◆うん。
◆今は、そうしたら…。
◆私、今、家に1人。
◆ああ、そう。
◆うん。
◆頑張ってご主人の分も、
長生きせな、あきまへんで。◆そない思って、
お父さんに5年だけ置いてね言う

てますねん。
あと3年、生きられるなと思って
んねん。
◆あと5年というのはどういうこ
とですか。
やっぱり未練があるんでしょう?
この世の中に。
◆いや、お父さんの後を、目いっ
ぱい使ったから、その後に後始末
をしたい。
だから、これもだんだん数を少な
くしようと思って。
◆そんなん、奥さん、
弱気なこと言ったらあかん。
そんな人に限ってね、20~30
年生きる人が多いねんで。
どうすんの?
今度、俺、
10年後に来て奥さん元気やったら。
◆どうしよう!
私もう、80超えてるのよ。
◆えっ、そうですか。
それやったら
まだ20年は生きられまっせ。
ご主人が亡くなって
寂しい思いですから、何か、
自分の務めを終えたという、
どういう気持ちですか。
◆今のほうが、ジーンと来てるから、
今は泣いてます。

◆そうですか。
◆主人が亡くなったときは、
涙が出ませんでした。
うん、あんじょうしてもうたから。◆なるほど。
感謝の気持ちで?ところが今は寂しくなってきて。
◆今のほうが寂しい。
◆それやったら、あと頑張って3
年、生きてください。
そうしたらね、その後、もう10
年、