して
歌うとですね…。
♪～
こういう、
テレビの前では元気なんだけど、
私生活になると
マイナーに変わるという…。
◆もともと高校で美術の先生をし
ていたという、
芸術家、もりたいさん。



この、歌詞も決まったメロディーも存在しない、
ちょっと変わった歌。
絵画に置きかえると、
奇妙な形やさまざまな色で表現す
る
抽象画のようなものらしく、
聞いた人が
それをどう感じるかを楽しむ
アートなんだそうです。
◆ご結婚はされていらっしゃいま
すか。
◆一応していますけど。
◆ご主人は知らないんですか。
◆一応知ってます。
一応というか、ちゃんと知ってま
す。
◆ああ、そう？
ご主人はどう言うてますの？
◆まあ、夫も芸術家というか、美術…。
◆アーティストなんですか。
◆夫のほうがさらに、私の先生で
もあったんですけども…。
◆それほんまにアーティストでっ
か？
ただのド助平とちゃいますの？
えっ？
生徒と先生の関係？
◆でも、そうですね。
◆悪い先生やな。
生徒にそんな…。

◆でも結婚したのはもっともっと
後。
◆生徒と先生の間でしばらく結婚
しなかったということですか。
◆まあ、そのときは結婚してたというか、
前の…。
◆ご主人が前の奥さんがおられたんですね。
略奪？
◆いえいえ…。
◆略奪やったら、略奪の歌、
歌いますよ。
◆いやいやそんな。
そんなことはありません。
◆先生と生徒。
どういういきさつで結婚に至ったのか、
ご主人に聞いてみることにしまし
た。
◆学校の先生はやめられたんです
か。
◆やめました。
３年前にやめました。
◆お幾つまでやっておられたんで
すか。
◆６５までやっておられて？
◆今、６８。
◆奥さんは何ぼ違いですか。
◆２０。
◆うまいことやりましたな。
◆いえいえ…。
◆楽勝じゃないですか。

生徒さんでしょう？
◆元生徒さんですね。
◆覚えてはります？　そのときの生徒やということ。
◆もちろん覚えてますよ。
◆学生時代はどういう…。
◆優秀な学生さんでした。
◆例えば、
絵ですか。
◆いや、立体造形。◆学生のころから
この子は
意識は合ったんですか。
◆それはすごくあったと思います。その道に進んだらいいという力は
十分にあったと思いますよ。◆何十年か経て、恋愛関係に
どういうふうになってくるんです
か。
◆やっぱり信頼関係というか、
もう、ええ年になってきて、
残りの後半の人生を一緒に歩んで
いけるかなというそういうところ
の信頼関係…。
◆信頼関係ですか。
恋愛関係どっちなんですか。
◆まあ…。
◆好きというのは…。
◆まあ、もちろん、好きなのも当
然ありますけど、
それと両方合わせてでしょうね。
◆奥様が商店街で歌ってるの、
知ってまんの？◆知ってますよ。
◆見たこと、あるんですか。