2019/01/13(日) 21:00〜21:50 NHKスペシャル 東京ミラクル 第1集「美食の街 受け継がれる“築地の魂”」[字]

東京には 世界を魅了する数多くの驚きがあります。
訪れた人は口をそろえて こう言います。
ミラクル。
「東京ミラクル」。
一度に 1,000人を超える人が→
ぶつかることなく渡る交差点。
一晩中 消えることのないきらびやかな夜景。
分刻み 秒刻みで走る鉄道。
私たち日本人には 当たり前の光景が訪れた外国人には ミラクルに映ります。
この番組では 私が
現代と過去を行き来しながら→
世界を驚かせる東京ミラクルの原動力→
そして その背後にある日本人の波乱万丈の物語を探ります。
第一回で取り上げるのは 美食都市 東京。
東京の飲食店の数は 19万店と世界最多。
グルメガイドで
星を持つ店の数も世界一です。
超高級料理からB級グルメ
コンビニ食に至るまで→
あらゆる味覚が無限のように
あふれかえる 美食の街。
中でも 訪れた外国人を魅了するのが→
鮨に代表される魚料理です。
日本人は
魚を食べることを通して→
海の豊かさを感じてきました。
日本の魚食文化を支えてきたのが→
産地から食卓までの
おいしさのリレーです。
寒流と暖流がぶつかり合い


四季折々 旬の魚を与えてくれる海。
全国から魚が集結するのが 東京・築地。
職人たちが 魚を目利きし さばき目いっぱい おいしさを引き出します。
日本ならではの仕組みです。
市場から魚を受け取った料理人は更に 工夫を重ね→
僅かな味の違いに人生をささげます。
日本独自のおいしさのリレーはどのように生まれたのか。
終戦直後の築地にタイムスリップ
その原点を目撃します。
うわ… 冗談だろ…。
どうやら俺は 戦後 間もない築地にタイムスリップしたらしい。
あがったばっかの真鯛だ。
うまい。
シリーズ「東京ミラクル」。
ドラマとドキュメンタリーで→
外国人を驚かせる
東京の秘密を解き明かします。
そこからは 私たち日本人も知らない
物語も浮かび上がります。
今回は なぜ東京が
美食の街になったのか探ります。
2020年に向けて 世界の注目が集まる東京。
去年 東京を訪れた外国人観光客は過去最高。
1,400万人を突破する見込みです。
この街を訪れた人が必ず心を奪われるもの。
食です。
東京の百花繚乱の味に興奮するうちスマホの中は食べ物だらけ。
外国人が撮影した映像を集めました。
そして外国人が最も訪れる場所があります。
去年 姿を消した


世界最大の魚市場 築地です。
海外にも魚市場はありますが→
魚のことを知り尽くした専門の職人はいません。
築地は 世界最大であると同時に
オンリーワンの市場だったのです。
築地は ミラクル。
築地が 東京 そして 日本の食文化にどのような役割を果たしてきたのか。
不思議な物語が始まります。
え~ こちらが かに肉と かにみそ。
これが シジミのムースに
トリュフを盛りつけた→
江戸前つけ麺でございます。
俺は 東京中のうまいものを撮影している。
ごちそうさまでした。
お客様 あの… 召し上がらないんですか?
ああ もう撮れたんで。
ありがとうございました。
何あれ もったいないじゃん。
インスタ映えだけが目的なんだろ。最近 ああいうの多いよ。
うまいものに興味はない。
どんなごちそうを食っても味がしないから。
死に物狂いで働いた代償が これだ。
結局 仕事も辞めた。
失業中の身である俺は
会社経営で忙しい両親に代わり→
祖父の介護を引き受けている。
いつも すまねえな 隆一。
じいちゃんは 幼い頃から
俺にとって親同然だった。
それより じいちゃん

今日のお楽しみは ちょっとすごいよ。
本当か。
[外:E806D1481CFA721DA5F60413531F39BD]「かに肉と かにみそこれが シジミのムースに…」。
じいちゃんは
もう口から食事をとることができない。
どう?
うまそうだ。 よだれが出ちまうよ。
食いしん坊だな じいちゃんは。
もう90過ぎたっていうのに。
俺がうまいものを撮っているのは