2019/01/14(月) 00:00〜00:45 地球ドラマチック「コロッセオで大実験!世界遺産の舞台裏」[二][字][再]


重量オーバーを示していました。
エレベーターを
垂直に持ち上げるパワーは→
十分ありますが
アームを遠くに伸ばすと→
クレーンが
バランスを失うおそれがあります。
(バルファルディ)これでは
中に運び込めません。→
クレーンが倒れたら大変な事故になる。



急きょ一部を分解する事になりました。
(スキラチォティ)計算では おりと
いくつかの部品を合わせると→
450キロになります。
それを外せばだいぶ軽くなります。
しかし
それでも まだ150キロほど→
重量オーバーの表示が出ています。
技術者たちは 相談の末→
このままクレーンによる作業を
決行する事にしました。
クレーン操縦士に
相当なプレッシャーがかかります。
♪♪~
長さ60メートルのクレーンでエレベーターを持ち上げ→
コロッセオの壁の向こう側に
下ろします。
アームの動きにつれて
クレーンの重心は刻々と変化します。
もし クレーンが重心を失えば→
重さ1トン以上の塊が落下して→
世界遺産のコロッセオに
損傷を与えかねません。
気をつけて…。
ゆっくり そのまま!
クレーン操縦士は
壁の向こうが見えない状態で→
無線だけを頼りに
操作しなければなりません。
♪♪~

よし そのまま…。
クレーンは狙った位置に
ぴたりとエレベーターを下ろしました。
よし!
コロッセオの見せ物の中で→
ひときわ 人々を熱狂させたのが
剣闘士による死の戦いでした。
剣闘士の実像については→
その遺骨がヒントを与えてくれます。
1993年 現在のトルコにある
ローマ帝国の遺跡で→
剣闘士の遺骨が発見されました。
法医学者 ファビアン・カンツは→
それらの
遺骨の分析にあたりました。
(カンツ)共同墓地の跡から
68体の遺骨が見つかりました。
ほとんどは 20歳から30歳くらいの
若い男性でした。
それらの骨には
尋常ではない傷がありました。
(カンツ)5センチ間隔で
2つの穴があります。
頭蓋骨の穴は
剣闘士の試合で使われた武器→
三つまたやりによるものと
判明しました。
古代ローマの作家スエトニウスは→
異なる ふん装をした 7種類の→
剣闘士を描写しています。

中でも有名な対戦組み合わせが この2つ。
短剣と盾
かぶとを着けた剣闘士と→
網と 三つまたやりを持つ
剣闘士です。
命を落としたのは かぶとを
着けた方だったのでしょう。
(カンツ)剣闘士の墓が見つかったのは
初めてです。
本物の剣闘士の遺骨を
ついに手にしたのです。
いくつかの遺骨には
更に驚くべき特徴がありました。
治癒した痕跡です。
(カンツ)驚いた事に傷が回復した痕もありました。→
傷の手当てや
健康管理がなされていた証拠です。
古代ローマの ある記録には
体に良いとされる→
灰を原料とする薬の事が
載っています。
(カンツ)薬をのんでいたかどうか
骨から分かるかもしれません。
カンツは剣闘士の骨を
すり潰して粉にし→
液体に加工したものを→
発光分光計という機器にかける事にしました。
液体を炎に向けて吹きかけると→
その成分によって異なる色が現れます。
骨に含まれた成分によって