2019/01/14(月) 21:00〜21:50 NHKスペシャル「“冒険の共有” 栗城史多の見果てぬ夢」[字]


両手の指9本を失いました。
大きなハンディを負ったにもかかわらず→

エベレストの頂上から生中継を行うことにこだわり続けました。
結果的に
栗城さんが命を失うことにつながった→
冒険の共有とは
何だったのでしょうか。
北海道で生まれた栗城さんは→
高校時代 文化祭の演劇に参加したことがきっかけで→
劇作家になる夢を抱きます。
卒業して すぐ 単身上京。
しかし 劇作家になる夢は
あえなくついえます。
生活のために
アルバイトをこなすだけの日々。
休日は一人で部屋に閉じこもり
誰とも会わないことも しばしばでした。
生前 栗城さんは NHKのインタビューで
こう語っていました。
まあ 本当に その…


…っていうふうに思いました。
山と出会ったきっかけは
北海道に戻った大学時代。
たまたま部員募集の看板を見て
山岳部に入部したことでした。
その僅か2年後 栗城さんが目指したのは
北米大陸最高峰のデナリでした。
一流の登山家でも遭難することがある山に
一人で挑んだのです。
「むちゃだ」 「できるはずがない」。
出発前 栗城さんは周囲から猛反対を受けます。
自分でもやれることを証明したい。
栗城さんは自らの姿を撮影することにしました。
フォ~!
帰国後 この映像を見た多くの人たちが栗城さんの挑戦を認め 評価しました。
冒険の共有が人の心を動かす可能性を
強く感じたといいます。
栗城さんは
世界6大陸の最高峰に次々登頂。
最終目標をエベレストに定め→
ヒマラヤの8,000m級の山々に挑み始めます。
栗城さんは 冒険の共有を
プロジェクトとして本格化させます。
映像を配信するチームを作り
現地からブログに投稿するという→
かつてない試みに取り組んだのです。
すると コメントが寄せられ始めました。
栗城さんの映像は→
山を知らない多くの人々の心を捉えていきます。
標高8,000mを越えるデスゾーンでの撮影。

酸素の量は 地上の3分の1。
脳や筋肉の働きが低下し→
長時間とどまり続けると死に至ることもあります。
稜線上で力尽きた
登山者の遺体が残されていました。
日常では目にすることのない
生と死のはざまの世界。
くそ~。
(無線)「おめでとうございます!」。
当時 動画を見て栗城さんにひかれた一人
菊池賢次郎さんです。
菊池さんは 当時うつになり
勤めていた会社を休職していました。
家に閉じこもり
テレビやネットを見るだけの日々。
そんな時 出会った栗城さんの動画が
復帰を後押ししてくれました。
時に弱音を吐いたり
感情をあらわにしたりしながら→
挑戦を続ける栗城さんの姿が
ネットで共感を呼んでいきます。
マネージャーとして栗城さんを支えてきた
小林幸子さん。
栗城さんの活動に引かれ→
大手ゲームメーカーを辞めて事務所に入りました。
私たち NHKが
栗城を番組で取り上げたのは→
彼がインターネットで
注目を集め始めた頃だった。
テレビや雑誌で

大きく取り上げられるようになると→
批判の声も上がり始めた。
私たちマスメディアの取り上げ方が→
一部のネットユーザーに
反感を持たせたのではないか。
都内にあるインターネットニュースの
配信会社は そう分析している。
異色の登山家として有名になると→
専門家たちからも批判の声が上がり始めた。
「『単独・無酸素』を強調するが→
実際の登山はその言葉に値しないのではないか」。
これから…
栗城が常に標榜していた→
単独・無酸素という登山スタイル。
登山は ほかのスポーツと違って明確なルールがあるわけではない。
しかし 単独・無酸素には
厳しい条件があるというのが→
一般的な見解だ。
単独登山とは→
ルート上に 一切 ほかの登山者が