2019/01/27(日) 13:50〜15:00 あの日 あのとき あの番組「シリーズ平成 冷戦終結の衝撃 そして世界は」[字]
このルーマニアでは得られない→
ということで 国を離れた
ということなんですね。
なかなか つらいとこですね。
この民主化という うねりは→
同時に 中での権力闘争があるわけですね。
ここで出てくる人物で後に大統領になった→
イリエスクという人は
まあ その代表になるわけですけれども。
そうしますと 政府の中の権力闘争に
民主化のために集まった人たちを→
利用していく。
つまり あの→
国民の革命だったのか それとも
共産党内部のクーデターだったのか→
両方だったということですか?
はい 両方ですね。
ですから 私たちの政府を作るんだって
立ち上がった人たちから見れば→
あれ 何だったんだろうかという
ちょっと残念な気持ちが→
どこかに出てくるということにも
なろうかと思います。
このルーマニアの革命から4年後ですね→
1993年にEU 欧州連合というのが出来ました。
現在 このブルーの部分ですね
28か国が加盟をして→
一つの共同体がヨーロッパに出来た
という形になりますね。
まさに冷戦終結によって作ることができた
夢なんですね。
しかし そのような
いわば 夢としてのEUは→
同時に さまざまな問題を抱えてきました。
格差の拡大の中で EUに反対するような動きが 各国に生まれてくる。
また 難民が入ってきますね。
難民が入ってくることに対して国境を閉ざしていく動きも拡大します。
今 米中を軸として
「新たな冷戦」というような言葉も→
聞かれるようになってきましたけれども。
これは胸が潰れる思いなんですけれども。
ロシアから来た学生が
「冷戦は そもそも→
終わってなかったんじゃないか」
ということを発言したことがありました。
「それは言い過ぎだよ」という言い方を
私はしたんですけれども→
東西対立が復活してるんですね。
ロシアと西側諸国との関係では→
クリミアの併合 ウクライナ出兵
まあ 対立が広がります。
また アメリカと中国の関係も→
貿易紛争更に 軍事的な対立が広がってくる。
そうしますとね 国境を越えて
世界が一つになってくんだという→
グローバリズムの理想が
掲げられた時代が むしろ→
ナショナリズムの方向に
分解していく懸念が→
現在の世界には あるのは
否定できないだろうと思いますね。はい。
ちょっと悲観的な見通し
ということになりますか?
ただ 悪いことばかり言いましたけれども
それは 国境を越えた時代が→
終わったとか そういうことではない。
ただ 目標を高く設定し過ぎてですね→
まあ 予想したほど
うまくはいってないけれども→
冷戦終結という現象は 現在でも→
新たな 各国の協力する枠組みを作る土台になったことは これは否定できない。
また守っていかなければいけないものだと
私は思います。
東西冷戦の崩壊そのものと
それから それからの30年が→
今の私たちに与えてくれる教訓というと
どういうものがありますでしょうか?
やはり グローバリズムは 放っておくと→
豊かな人のためのものになりかねないんですね。
国境を越えた人の移動とか これ 要するに
労働力の不足を解消するため。
で 経済の統合とか。
これは もうかるかもしれない。
だけど そこに住んでる人にとって
どういう意味があるのかっていうのは→
はっきりしない。 としますと やはり→
この番組で映し出された一人一人の顔ですね。
政治の主人公として
市民が力を取り戻していく。
その美しさと感動があります。
この人たちにとって意味がある世界にしていくというのが→
基本なんですね。
そこから ちょっとでも離れると→
ネガティブな方向に
動いていくんじゃないでしょうか。
これは 89年の
我々に与えてくれた教訓であり→
夢だろうと思います。
はい。
今日は どうもありがとうございました。