2019/02/03(日) 21:00〜21:50 NHKスペシャル「朝鮮戦争 秘録〜知られざる権力者の攻防〜」[字]
朝鮮人民は 今極めて厳しい状況に置かれています。
早急に 休戦協定を締結することを
望んでいます。
我々は 中国の代表団と この問題を討議し
休戦には応じないという結論に達した。
以上だ。
権力者たちが駆け引きを続ける中犠牲者は増えていく。
朝鮮戦争を通じて
アメリカ軍 3万3,000人→
中国軍は
少なくとも 11万6,000人が戦死。
一方 韓国と北朝鮮では
合わせて 66万人の兵士と→
200万人に上るともいわれる民間人が
命を落とした。
アメリカ軍の作戦に従事していた
日本人にも 死者が出ていた。
GHQと外務省との間で交わされた
通信記録。
1951年9月。
戦車揚陸艦 LST Q042の船員ナカハラ・カクイチが→
任務中に事故で死亡したと記されていた。
今回 中原氏の息子が私たちの取材に応じた。
家族のもとに突然届いた電報には→
遺体が日本に戻り 荼毘に付すとだけ書かれていた。
日本人の死者は
今回の取材で分かっただけで→
少なくとも 57人。
朝鮮戦争への 日本人の関わりの全体像は今なお 見えないままだ。
朝鮮戦争の開戦から3年目→
共産主義陣営を主導してきたスターリンが死去。
残された毛沢東は
ようやく戦火を収めることに同意した。
しかし 東西冷戦の下
和平協定が結ばれることはなく→
暫定的な休戦協定にとどまった。
南北は 38度線で分断されたまま→
対立は 66年に及ぶことになった。
今 北朝鮮は 核兵器の保有を宣言し→
北東アジア情勢の
不安定要因となっている。
その路線を敷いたキム・イルソン。
朝鮮戦争を通じアメリカへの敵意だけでなく→
後ろ盾だった
中国やソビエトへの不信も募らせた。
休戦から5年後には
自ら 核開発に乗り出したとされている。
その執念は
息子 そして 孫へと受け継がれていった。
一方のアメリカは
冷戦後も 日本と韓国の基地を維持し→
北朝鮮と対峙してきた。
今 70年近く続いてきた対立に動きが出始めている。
この男性の父親は
朝鮮戦争に従軍し 行方不明になった。
去年 その遺骨が突然戻ってきた。
北朝鮮がアメリカ兵の遺骨の返還に応じたためだ。
男性は 戸惑いを隠せない。
今月下旬に行われる予定の米朝首脳会談。
北朝鮮の非核化と戦争の終結が
焦点となっている。
それは 北東アジアに
真の平和と安定をもたらすものなのか→
それとも 新たな駆け引きの始まりなのか。
♪♪~
2019/02/03(日) 21:00〜21:50
NHK総合1・大阪
NHKスペシャル「朝鮮戦争 秘録〜知られざる権力者の攻防〜」[字]
2回目の米朝首脳会談の焦点となる朝鮮戦争の終結。大国の思惑が複雑に絡み合った戦争は、なぜ始まり、なぜ終結できずにいるのか。秘録から知られざる歴史をひもとく。
詳細情報
番組内容
2回目の米朝首脳会談の焦点の一つとなる朝鮮戦争の終結。1953年に休戦協定が結ばれたが、依然として“戦争状態”が続く朝鮮半島。アメリカ・ソ連・中国といった大国の思惑が複雑に絡み合った戦争は、なぜ始まり、なぜ終結できずにいるのか。NHKは、その謎を解く手がかりとなる秘密文書を入手。見えてきたのは、当時の権力者たちの野望や謀略が戦争を泥沼化させていく軌跡だった。朝鮮戦争の知られざる歴史をひもとく。
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