2019/02/06(水) 00:49〜01:39 NHKスペシャル「朝鮮戦争 秘録〜知られざる権力者の攻防〜」[字][再]
防衛ラインからも韓国を除外。
GHQの占領下にあった
日本を→
資本主義陣営の最前線と
位置づけていた。
この間 水面下で
着々と戦争の準備を進めていた北朝鮮。
その動きに日本のある地方自治体が
神経をとがらせていた。
朝鮮半島から 200キロ。
多くの在日韓国・朝鮮人が暮らす山口県だ。
当時 山口県は
現地のラジオを傍受するなど→
独自に情報を集めていた。
知事は朝鮮半島で戦争が起きれば深刻な影響を受けるとして→
日本政府に懸念を伝えていた。
知事の進言は顧みられることはなかった。
日米両政府は
開戦に備える機会を逃していた。
1950年6月25日。
突如 10万の北朝鮮軍が 38度線を突破し総攻撃。
200台を超える ソビエト製の戦車や大砲で
装備された北朝鮮軍は→
韓国軍を次々と撃破した。
3日で 首都 ソウルを制圧し更に南へと侵攻を続けた。
当時 韓国軍の兵士として→
38度線で監視にあたっていたキム・ウンジュン氏 89歳。
北朝鮮軍の突然の襲来に
韓国軍は総崩れになったという。
このころ スターリンは
ピョンヤンに電報を送り→
進撃を促していた。
キム・イルソンが率いる北朝鮮軍は→
開戦から2か月で
南部 プサン近くまで侵攻。
当時 北朝鮮軍の兵士として
最前線で戦っていた→
ヤン・ウォンジン氏 90歳。
誰もが勝利を確信していたという。
北朝鮮の急速な侵攻に
日本では動揺が広がっていた。
山口県には
政府から ある情報が寄せられたという。
アメリカは
朝鮮半島の状況に危機感を強めた。
大統領 トルーマンは
威信をかけ 反撃体制を整える。
アメリカを中心に→
16か国から成る国連軍を結成。
共産主義陣営との戦争に踏み切った。
総司令官に抜擢されたのは→
太平洋戦争で日本を破り
占領政策を指揮していた→
GHQのマッカーサー元帥だった。
形勢を逆転させるためある大胆な奇襲作戦を立案する。
ソウルから西に およそ40キロ。
干満の差が激しく上陸が極めて難しいとされた→
インチョン。
日本に駐留していた部隊を中心に7万人をここに上陸させ→
北朝鮮軍を 南北から
挟み撃ちにするというものだった。
国連軍は上陸作戦を決行。
2週間足らずで ソウルを奪還し38度線を越えて攻め込んだ。
実は この作戦に→
日本人が深く関わっていたことが今回 明らかになった。
マッカーサーが指揮した
上陸作戦の内部資料。
朝鮮半島の地形を熟知する日本人が→
作戦に大きく貢献したと記されていた。
戦車揚陸艦 LST。
戦車や海兵隊員などを上陸させることを可能にした船だ。
Qと記された30隻以上のLSTは→
日本人が操船したことを意味する。
海軍の記録を詳しく調べると→
上陸作戦で使用されたLSTの実に6割が→
日本人によって運航されていたことが
分かった。
LSTに乗っていたという
元船員が存命していた。
村山文治氏 90歳。
当時の日本は アメリカから大量の軍需物資の発注を受け→
戦争特需に沸いていた。
しかし 太平洋戦争で船を失った多くの船員は その恩恵にあずからず→
仕事にありつけなかったという。
アメリカに残されていた記録をたどったところ→
LSTに乗船していた日本人は
およそ2,000人に上ることが分かった。
GHQは アメリカ海軍を通じ→
日本の商船や船員を直接管理し→
作戦に動員していた。
インチョン上陸作戦に参加した→
元海兵隊員のロバート・ワイソン氏 88歳。
LSTの運航を担った日本人の船員たちの存在なしに→
作戦の成功は難しかったという。
アメリカの奇襲作戦で一気に形勢を逆転された北朝鮮軍。
中国との国境付近まで
追い詰められていく。
この時 戦争は新たな局面を迎える。
中朝国境を流れる 鴨緑江。
1950年10月 ここに おびただしい数の