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フランス パリ。
この街は 多くの魅力にあふれています。
橋の上の恋人たち。
セーヌ川。
水辺に飛ぶ鳥。
そして ちょっと変わった作り物の動物たち。
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それらは 広場や通りにずっと以前からあるのに→
町並みに溶け込み 人々の目に
留まることは ほとんどありません。
しかし パリには
本物の動物に出会える場所があります。
パリ動物園です。
さまざまな種類の動物たちが暮らしています。
ここの岩山の麓では 動物たちが
それぞれの相手を求めて 繰り広げる→
多くの恋の物語が生まれているのです。
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ガラスのドームの中では エキゾチックな
動物たちが暮らし→
恋の駆け引きに余念がありません。
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一見 孤独を好むように見える動物も
カップルとなる相手を必要としています。
初対面から ずっと
惹かれ合う動物もいれば→
一時的に 相手を求める動物もいます。
愛情表現の豊かなカップルもいればそっけないカップルもいます。
愛情を感じさせる行動の裏側には
どんな意味があるのでしょうか。
動物たちに密着し その貴重な瞬間を
捉えることで→
彼らの知られざる恋の物語を
明らかにしていきます。
動物園にとって 繁殖は
重要なミッションです。
しかし どのオスとメスが惹かれ合うかは
誰にも分かりません。
ブラジルには 「オウムのように愛し合う」
という表現があります。
オウムの仲間 スミレコンゴウインコの
メス 「ベティ」です。
スミレコンゴウインコの学名には
「大いなる美」を意味する言葉が→
含まれています。
ベティは 幼い頃 アマゾンで捕獲され個人の家で 20年間 飼育されていました。
動物園に引き取られるまで ベティは
仲間の姿を見たことがありませんでした。
2年前 ベティは 初めて
オスと出会う機会に恵まれました。
若いオスの「インディゴ」です。
出会って すぐ ベティとインディゴは互いを受け入れました。
(鳴き声)
(鳴き声)
ささいなケンカも 仲のよい証しです。
(鳴き声)
インディゴは オランダの動物園で生まれ
パリ動物園にやって来ました。
パートナーとなった2羽は
いつも一緒です。
飼育員は 週に何度か
ゲームを用意します。
野生の本能を引き出し 2羽の知能を
刺激するのが 目的です。
ルールはシンプル。
箱の扉を開けることができれば好物のヘーゼルナッツにありつけます。
インコは記憶力に優れ
音や動作をまねる能力があります。
毎回 オスのインディゴは
すばやく 課題をクリアします。
そして ベティにも 戦利品を
必ず 分け与えます。
しかし 今回の課題は
いつもよりも複雑です。
2羽が協力して挑み始めました。
息は ぴったりです。
しかし ベティには インディゴと共に
行わないことがあります。
飛ぶことです。 ベティは飛べるはず。
しかし 何が問題なのかは分かりません。
飛ばずに歩きます。
それでも 2羽が 長く離れ離れでいることはありません。
(鳴き声)
自分で届きにくい所は互いに 羽繕いをします。
翼の下や頭。 念入りに行います。
そして べったりなカップルにありがちなように 時にやりすぎる場合も。
(鳴き声)
それでも いがみ合いは長くは続きません。
2羽が仲よくなるかどうかの保証は
ありませんでした。
しかし 今では 互いに
無くてはならない存在となりました。
パリ動物園には ガラスのドームの中に→
サッカー場ほどの広さのジャングルが造られています。
ショウジョウトキは つがいではなく
群れで暮らす習性があります。
ヘラサギも集団を好みます。
動物たちの繁殖には開けた生活環境が不可欠です。
さまざまな動物が このジャングルを