2019/02/21(木) 16:47〜17:53 ten.【平成ニッポン!30年で激変「女と男の関係」】[字]
優秀なオスの精子を人工授精し、7日後、
受精卵が採取されます。
さらに、
顕微鏡で注意深く観察しながら、
受精が適切に行われている受精卵を選別。
1回の人工授精で採れる受精卵は、
平均5個程度だといいます。
受精卵は、
全農などを通じて農家に販売され、
育ての親となる乳牛などの子宮に
移植されます。
およそ10か月間の自然な成長の
あと、
良質な肉質の血統を受け継いだ子
牛が生まれるといいます。
兵庫県赤穂市にある、こちらの牧
場。
受精卵移植技術で和牛を生産し、
きょう、
受精卵移植を行った乳牛が、
和牛を出産しました。
>>年間通したら20頭ぐらいお
ります。
>>さらに、今回の受精卵持ち出
しについて。
>>私はもう、
ビーフを育てていく中で、非常に残念だと思っています。
>>受精卵などが不正に持ち出さ
れ、
海外で生産されるようになれば、
輸出への打撃が避けられません。
農林水産省は、
再発防止策の検討を進めています。
>>では中継でお伝えします。
兵庫県で和牛を育てている畜産農家には、
この問題を取材しています渡辺記
者がいます。
渡辺さん。
>>兵庫県赤穂市にある畜産農家、
丸尾さんの牛舎にお邪魔していま
す。
こちらの農家でも、VTRにあり
ましたように、
良質な遺伝子を移植して和牛を生
産していて、きょうも1頭、
和牛の子牛が生まれました。
丸尾さんが朝5時にこちらに来られたときには、
子牛はすでに生まれていて、
元気に走り回っていたということです。
乳牛に和牛の受精卵を移植してい
るため、
このように白黒のホルスタイン牛
から黒色の和牛が生まれているん
です。
和牛は世界的に非常に人気が高い
のですが、
これは肉質向上のために、
いい遺伝子を持った血統をかけ合
わせるなど、
日本の農家が長い時間をかけて研
究開発してきた、
いわば技術の結晶なんですね。
そのため、
受精卵が流出し、
海外で繁殖されることになれば、
日本の畜産業にとっては大打撃と
いうことなんです。
>>その受精卵なんですけれども、
海外に持ち出せるものなのでしょうか?
>>受精卵には証明書が付いてい
て、誰から誰に渡ったか、
どんな牛の遺伝子なのかなど、
品質を管理するための仕組みがあるのですが、
悪意のある人が海外に持ち出すこ
とを防ぐ取り組みは、まだ進んで
ないということです。
今回のケースでも、
分からないことはまだ多く、
警察は、
受精卵を持ち出した男性の自宅か
ら押収したものなどの解析をして、
入手ルートを特定する方針です。
>>分かりました。
中継でお伝えしました。
和牛というと、本当、
中継にありましたけれども、
長年の研究で開発された技術の結晶なんですよね、
あいはらさん。
>>日本って、
資源が少ない国で、まさしく生き
た資源というか、
本当に国を挙げて守っていかない
と大変なことになりますよね。
>>海外でも人気のこの和牛って、
一つのブランドですからね、西田さん。
>>やっぱり、和っていうだけあ
って、
だけど、
こんなに技術が長年かけて育まれてきたというのは、
ちょっと知らなかった。