2019/02/21(木) 20:15〜20:45 所さん!大変ですよ「摩訶(まか)不思議!“見えない世界遺産”の謎」[字]


ちょっと これは…
それは そうだよね。
(澤口)はい。
所さん 佳乃さん。
何?
話は まだ終わりじゃありません。

そうですね。 ちょっと凶暴… 怖いんです。小笠原諸島で?
まさにですね…
さあ 何なのか? まいります。所さん! もっと大変ですよ。
…という報告がございました。
2011年 世界自然遺産に登録された小笠原諸島。
東京湾から南へ1,000キロの
太平洋上に位置し→
貴重な生き物たちが生息する楽園。
島固有の動植物が多いため「東洋のガラパゴス」とも呼ばれる。
行ってみたいな。
イルカがいっぱいいる…。
一体 ここで 何が起きているのか?
ディレクターは島に上陸。
うわ お出迎えが いっぱい。
すると その日の夜…。
この島ならではの 自然の豊かさを
目の当たりにすることに。
人だかりの中にいたのは…。
そこには 鳥の姿が! 一体 なぜ?
なんと
鳥が降ってきたというではないか。
聞けば 冬は
オナガミズナギドリの巣立ちの季節で→
うまく飛べないヒナが不時着するという。


おなかの毛が こんな感じ…。(取材者)あ~ かわいい!
日本では 小笠原以外で
ほとんど繁殖しないという珍しい鳥。
島では 落ちてきた鳥を保護し→
世界遺産の貴重な自然を守り続けている。
翌日 一晩休ませた鳥を海に戻す。
休ませるのか。
(女性)いい風きてるよ!
いけいけ 頑張れ!
お~! あ~! おっ?
あ~! よしよし。
島ぐるみで守ってきた
世界に誇る豊かな自然。
だが その生態系が脅かされる
危機があったという。
2005年 海鳥の繁殖地で→
大量のオナガミズナギドリの死骸が発見された。
一体 誰がこんなことを…。
その犯人は…。
ネコ。
小笠原に持ち込まれたペット由来のネコが→
野生化してしまったのだという。
野良ネコにとって 地面で繁殖する海鳥は格好のエサ。
中でも うまく飛べないヒナは
狙われやすい。
そこで 島では ネコ捕獲隊を結成。
山の中にワナを仕掛け→
ネコの捕獲を始めた。
捕獲されたネコは島から都内の動物病院へ。
その後 里親に引き取られ→

ペットとして育てられる。
これまで 延べ760匹のネコが
海を渡って引き取られた。
そして 壊滅的だった
海鳥の繁殖地も復活し→
卵の数も増えていった。
ところが 今新たな問題が起きているという。
収束しかけた捕獲作業だったが→
最近 野生化したネコがワナに かからなくなったのだ。
一体 何が起きているというのか?
えっ?
なんと 賢い母ネコが
ワナにかからないすべを子ネコに伝授。
さらに繁殖力を増し→
一時は 推定10匹にまで減ったはずのネコが→
今 どんどん増加しているという。
このままでは 貴重な鳥が襲われ→
やがて 生態系全体を
壊してしまう可能性があるという。
そこで ネコとの頭脳戦が始まった。
ワナを葉っぱで隠したり→
形状の違うものを導入したり→
ワナそのものを改良。
さらに 数も100個から400個に増やした。
えっ そんなに?
そして
用心深いネコをおびき寄せるため→
ワナに仕掛けるエサも
試行錯誤しているという。
こんな… 雑食でしたっけ? ネコって。

この日も 山へ向かった隊員たち。
23平方キロメートルに及ぶ山の中に
仕掛けたワナを→
歩いて確認して回る。
そして 5時間後…。
ようやく
一匹のネコの捕獲が確認された。
世界遺産になったがゆえに→
これまで以上に自然を守り抜かねばならない。
島の大きな課題になっている。