2019/02/23(土) 19:30〜20:15 ブラタモリ「#127 パリの美」[解][字]
あ~ いいね この景色は。
遠くから見ると すごいですね。
デカいですね! こんなデカいんだね。
こういうふうに見るのと違いますね
やっぱ通りをね…。
(森田)オペラ座もさることながら…
高さ そろってますね。あと…
かなりの規制ですね これ。
そうですね。
そうなんです。
数万を超える建物にかけられた規制が→
街に統一感のある美しさを
生み出しているんです。
規制は 高さや鉄格子以外にも
屋根の角度 建物の色にまで及びました。
しかも 規制は これだけじゃありません。
タモさん 何か分かりますか?
うん? まず高さでしょ。
それからベランダの位置。
あと何だ?
(森田)パリの建物は…
そうですね ええ 似通ってますね。
そうですね。 石なので…
(森田)はい。
これ…
材料がね。
(森田)そのとおりですね。
そう。 統一感のある美しさを
決定づけていたのは→
大量の石材なんです。
なんと パリの建物に使用されている石材は ほとんどが同じ種類。
あの有名なノートルダム大聖堂や
凱旋門にも 同じ石が使われています。
では この石
一体 何なんでしょう?
これは…
(森田)フフフッ 気になりますよね。
このツルッとした感じですか?
いや この…
あ そうなんですか。
行きましょう。
大きいね。
大きいですね。
早速 オペラ座で
石の正体を探りに行きましょう!
(森田)ここら辺の石は塗装されていて
少し分かりにくいんですよね。
あぁ~ あ?
風化によることもあるだろうけどな…。
何だ? これは… 分かんねえね。
行きましょうか。(森田)そちらへ向かいたいと思います。→
いよいよ…
行きましょう 行きましょう。
そこで向かったのは→
セーヌ川を越えて 南に3.5kmの場所。
ここで 石の種類と その出どころが
いっぺんに分かるんです。
はい そうなんです。
ある方と待ち合わせをしているので→
あちらへまいりましょう。
はい。
ボンジュール。
(森田)是非 お見せしたいものがありますのでついてきて下さい。お願いします。
ここ? ほう…。
石と病院 何か関係があるんでしょうか?
案内されたのは なんと病院の地下。
ふだんは入れない 特別な場所です。
おお…
およそ地下20mまで下りてきました。
ここ どこですか?
え~ 何これ…。
これは…
(森田)そのとおりです。
これ これ。
ということは…
(森田)そうですね。
えっ…。
パリに海ないけども…
ある時期。あぁ~。
どう見ても…。
あ~ 石灰岩ですか これ。
そう! 石材として使われていたのは
石灰岩なんです。
ここは 17世紀以前に利用されていた
採掘場の跡。
つまり 大量の石は
街の下にあったんです。
タモリさんが言っていたように→
かつてパリは海の底にありました。
海底には 貝の死骸などが堆積。
その上に 泥や粘土が積もり→
貝の死骸は 長い時間をかけて
石灰岩になったんです。
やがて海面が下がり 陸地の上に
パリの街が発展していきました。
へえ~。
はい。
ここを歩けば 大量の石灰岩を
採掘できた理由が よく分かるんです。
見せてもらいましょう!