パネルの寸法を確認します。
ボルトが ピッタリとはまり パネルが
固定されるようにするためです。
ボルトをはめる段階で 問題が起きれば
とんでもないことになります。
このプロジェクトにおいては
いかなる遅れも 事故も→
間違いも許されません。
最初の階層の8つのパネルをつくるのに3週間かかりました。
ピッタリはまるでしょうか?
パネルは 山道を越えて 無事バルセロナに到着しました。
この日 いよいよ つり上げ作業が
行われます。
1枚で 7トンの重さがあるパネルを
およそ100メートル上まで つり上げます。
そして 鋼鉄のフレームに はめ込み
ボルトで固定します。
新しい建築方式が うまくいくかどうかが
試される時です。
今日は 我々にとって特別な日です。
初めて このパネルを所定の位置に設置するんですから。
結果が出る日です。
高さ140メートルのタワークレーンにパネルをつり下げます。
もっと下げて。
いよいよ つり上げ作業開始です。
1つ目のパネルを設置します。
トレギタートも上に向かいパネルの設置作業を監督します。
塔のフレームとパネルの位置を
そろえるには 高度な技術が必要です。
よし パネルが 中心に来たようだ。
その調子で下ろしてくれ。
15… 10… そのまま。
そのまま そのまま そのまま そのまま…。
ついた。
やった。
パネルは ピタリとはまり
ボルトで固定されます。
この建築工法が優れていることが
証明されました。
この石は 永久に ここに
とどまることになります。 永久にです。
最高です。
チームは まだ休むわけにはいきません。
暗くなるまでに まるまる 1つの階層
すなわち 8つのパネルを→
全部設置しなくてはならないのです。
そのまま下げて。
ところが 2つ目のパネルで 問題が発生。
ボルトの穴が どうしても合いません。
原因は不明です。
今 解決方法を探っています。全力でです。
歴史的な建設が ピンチに陥っています。
僅か10分の1ミリのずれです。髪の毛ほどもない。
作業員が 工具を使って パネルを
本来の位置に収めようと奮闘しています。
ようやくボルトを はめることが
できました。
予定よりも 時間がかかりましたが
最終的には 正しい位置に収まりました。
深呼吸して 次に進みます。
結果オーライです。 よかった。
この日 設置するパネルは
まだ6枚残っています。
あらかじめ パネルを組み立てておいて
設置するという工法は順調に進みました。
1日がかりで 1階層分 8枚のパネルが
全て設置されました。
毎日のように 新たな工法 新たな技術を
学んでいます。
♪♪~
塔の完成には およそ6,500トンもの石が必要です。
イギリス ランカシャーの採石場では
フル稼働で作業が続いています。
すばらしい。
でしょ?
石の品質に問題がないかを確認するため
地質学者が定期的にやって来ます。
塔は構造上 強くなければなりません。
ここの石だけが 建設当初に使われた石と釣り合う 唯一の石なんです。
ここでとれる石の品質は 完璧です。
お墨付きを得た石は バルセロナに送られガウディが残した模型や→
スケッチに基づき
装飾が施されていきます。
「彫る」という行為は 石との対話です。
石に語りかけると答えてくれます。
彫刻家が 塔の外観となるレリーフの一部
花や葉 文字を彫っていきます。
大変な作業です。
全部 手作業で彫ろうとすると半年は かかります。
作業をスピードアップさせるため 特殊な
ロボットが導入されることになりました。
ロボットは ミスをしません。
正確に 素早く 硬い石を難なく切っていきます。
しかも 休みなしに働いてくれます。
サグラダ・ファミリアを完成させるには大量の石が早急に必要なんです。
しかし ロボットに 人間の手先の
器用さまではマネできません。
石に細工を施し 芸術品に変えるのは
人間の役目です。
ロボットには感性がありません。