2019/03/02(土) 16:00〜16:50 NHKスペシャル選 大江戸 第2集「驚異の成長!あきんどが花開かせた“商都”」[字]
あっしが説明をば。
江戸時代の頃の
世界の経済成長率を→
ご覧なすって。→
当時の経済大国はイギリスやオランダ。→
海外に植民地を持ち 貿易で稼ぎ→
高い経済成長率を誇りやした。→
一方 こちら 江戸時代の日本。→
いわゆる鎖国を続ける中→
オランダや
ほかの国を超えて→
なんと 世界第2位だ。→
ものすげえ!
ほらね。
く~…。
あ~…
でも そのころの江戸の経済→
特に 商人とかは どんな暮らしを
していたんですかね? マスター。
それを知りたければ
日本橋へ行け。
えっ 誰!?
あ~ またマスターの悪い癖が出た!
感情が高ぶると…。
そう。 誰かが降りてきちゃう。
祭りのみこしが練り歩くのは
日本橋。
江戸で最も栄えた商人の町です。
江戸時代運河に沿って 市場が開かれ→
全国から 大量の食料や物資が
集まりました。
モノと人があふれる日本橋は→
江戸の経済を牽引するいわば 心臓部。
町には およそ5千軒の商店が
立ち並んでいました。
しかし
その後の火災や空襲のため→
江戸時代の店の記録は
ほとんど残っていません。
これは 150年前 日本橋の町並みを
撮影した写真です。
「イ」の印は
かつお節問屋の伊勢屋。
現在の株式会社 にんべんです。
300年の歴史を持つ老舗にんべんに→
江戸時代の貴重な記録が
眠っていました。
<伊勢屋の門外不出の記録を
見せてもらえる事になった>
すみません こんにちは。
今日は よろしくお願いします。
こちらなんですけど はい。
この中に。
はい。 あっ もう すごい。
<商いの記録や日記帳だという>
<当時の出来事が
詳しく書かれていた。→
こんな言葉があった。→
「猛獣のごとく商いをせよ」。→
いや~ 激しいな~。→
書いたのは…>
<眼光鋭い人物だ。→
さては マスターに憑依したのは この人か>
伊勢屋の記録を ひもとくと→
江戸が 世界有数の経済成長を遂げた秘密が見えてきます。
時は 江戸幕府の誕生から
100年余り。
3代目 伊勢屋の少年時代です。
この度は まことにありがとうございました。 はい。
また よろしく頼むな。
はい 何なりと。
父親の…
父上 ただいま戻りました。
お~ 伊之助 戻ったか。
ほんの今し方な…。
あっ お武家様!
この時代 江戸の経済の主役は武士でした。
はじめは小さな田舎町だった江戸。
大名たちが関わる2つの出来事によって→
経済が大きく動き出します。
一つは…
全国の大名が 濠や水道など→
都市の基盤を築きました。
この巨大公共事業によって→
江戸に 巨額の建設資金が流れ込んできました。
もう一つは…
大名は 1年ごとに江戸で暮らす事を義務づけられ→
家来たちと共に
膨大な消費を生んだのです。
江戸は 人口100万
世界最大の都市に成長します。
その半数は
生産せず 消費だけ行う武家。
残り半数は町人。
商人や もの作りの職人たちでした。
経済が急成長する江戸に→
各地の人々も チャンスを求めて次々と流れ込んできました。
初代 伊勢屋も その一人。
武士との商売で一旗揚げようとしていました。
見ておれ 伊之助。