2019/03/04(月) 00:00〜00:45 地球ドラマチック「サグラダ・ファミリア 未完の傑作」[二][字][再]


80キロほど離れた この場所で塔を構成するパーツが→
つくられているのです。
ここは いわば サグラダ・ファミリアをつくる 部品工場のようなものです。
100年前と同じやり方をする

必要はありません。
もし 石を一つ一つ つり上げていたら
完成までに およそ50年かかり→
クレーンで つり上げる作業も
1万4,000回ほど行わなければなりません。
トレギタートのチームは 塔を「パネル」と


呼ばれるパーツに分けてつくります。
1枚のパネルは 16の石材で
構成されていて→
パネル8つで 1階層分になります。
1つの階層が出来上がったら トラックでバルセロナまで運びます。
建築現場では クレーンを使って
パネルをつり上げ→
鋼鉄のフレームに はめ込みます。
この方法なら 石を一つ一つ積み上げるより 16倍も早く→
塔を完成させることができます。
今後3年間で856のパネルをつくる予定です。
かなりの作業量ですよ。
トレギタートのチームは最初のパネルをつくっています。
緑のフレームに それぞれのパネルを
組み立てることで→
1階層分 8つのパネル全てが
完璧に組まれます。
1つのパネルに使われる石材は 16個。
石を正しく配置して モルタルをつければ永久に ずれません。
パネルは 最後に 4つのボルトで
塔の鋼鉄のフレームに固定されます。
ボルトの全ての穴が ミリ単位の
正確さでなければなりません。
そうでないと 上空での作業中
パネルが宙ぶらりんになってしまいます。
全てのパネルで 許される誤差は
僅か1ミリ。
もし ボルトの穴が合わなければ
とんでもなく大きな問題になります。
ボルトが ピッタリとはまり パネルが

固定されるようにするためです。
このプロジェクトにおいては
いかなる遅れも 事故も→
間違いも許されません。
最初の階層の8つのパネルをつくるのに3週間かかりました。
ピッタリはまるでしょうか?
パネルは 山道を越えて 無事バルセロナに到着しました。
1枚で 7トンの重さがあるパネルを
およそ100メートル上まで つり上げます。
そして 鋼鉄のフレームに はめ込み
ボルトで固定します。
新しい建築方式が うまくいくかどうかが
試される時です。
今日は 我々にとって特別な日です。
初めて このパネルを所定の位置に設置するんですから。
結果が出る日です。
高さ140メートルのタワークレーンにパネルをつり下げます。
もっと下げて。
いよいよ つり上げ作業開始です。
1つ目のパネルを設置します。
トレギタートも上に向かいパネルの設置作業を監督します。
塔のフレームとパネルの位置を
そろえるには 高度な技術が必要です。
よし パネルが 中心に来たようだ。
その調子で下ろしてくれ。
そのまま そのまま そのまま そのまま…。
ついた。
やった。
パネルは ピタリとはまりボルトで固定されます。
この建築工法が優れていることが

証明されました。
この石は 永久に ここに
とどまることになります。 永久にです。
最高です。
暗くなるまでに まるまる 1つの階層すなわち 8つのパネルを→
全部設置しなくてはならないのです。
そのまま下げて。
ボルトの穴が どうしても合いません。
原因は不明です。
今 解決方法を探っています。
全力でです。
歴史的な建設が ピンチに陥っています。
僅か10分の1ミリのずれです。髪の毛ほどもない。
作業員が 工具を使って パネルを
本来の位置に収めようと奮闘しています。
ようやくボルトを はめることが
できました。
予定よりも 時間がかかりましたが
最終的には 正しい位置に収まりました。
深呼吸して 次に進みます。
結果オーライです。 よかった。
あらかじめ パネルを組み立てておいて
設置するという工法は順調に進みました。
1日がかりで 1階層分 8枚のパネルが
全て設置されました。
毎日のように 新たな工法 新たな技術を
学んでいます。
♪♪~
塔の完成には およそ6,500トンもの石が必要です。
イギリス ランカシャーの採石場では