2019/03/05(火) 16:47〜17:53 ten.【ゲキ追X…避難指示「解除」で揺れる原発の町 震災から8年】[字]


のが大熊町の実情です。
>>原発の廃炉事業以外に、
大きな働き口がない現実。
さらに町の大部分は今も放射線量
が高く、
立ち入りが制限されている帰還困
難区域だ。
先月、
取材班は特別な許可を得て、ゲートの中へ入った。
>>震災が起きるまで、
大熊町の中心として栄えていた商店街です。
しかし、8年がたとうとした今も、
放射線量が高く、
こうして足元から頭の先まで、防
護服を着ないと立ち入ることはで
きません。
今の空間線量を見てみますと、
1.885マイクロシーベルト、
これは、
国が定めた除染の基準値の8倍以



上という、非常に高い数値です。
>>復興庁が行った、
大熊町の住民に対するアンケート調査で、
町に戻りたいと答えた人は、
全体の僅か1割程度。
およそ6割の住民は、
戻らないと決めていると回答した。
その理由として、
放射線量が低下せず不安と答えた住民も少なくないが、
ふるさとへ戻れないのには、もう
一つ、
ある理由があった。
福島第一原発からおよそ40キロの距離にある福島県いわき市。
ここにも、
大熊町へは戻らないと決めた男性がいる。
渡辺信行さん。
ふるさとの景色を見るのが、
今の楽しみの一つだ。
>>気候もいいしね、
空気がきれいだったし、
本当に住みいい場所っていうかね。
そういう所だったよね。
>>戻りたくても戻れないふるさと。
そこには、どんな訳があるのか。
>>帰還困難区域の中には、
こうしてずっと先まで緑のシート
に包まれた山が続いている場所が
あります。
この中には、
原発事故に伴う除染によって取り

除かれた土や草木が入っています。
>>原発事故以降、
福島県内の至る所で、
生活再建の邪魔になってきた、除
染廃棄物の仮置き場。
1年前に取材した福島県富岡町の
仮置き場を先月、
改めて訪れると、ある変化があっ
た。
>>去年まで数が増え続けていた
除染廃棄物の仮置き場なんですが、
それがことしになって、
袋の数がどんどんと減っていっています。
福島県内では復興へ向け、
こうして除染廃棄物の搬出作業が始まっています。
>>環境省は、
福島県内およそ950か所の仮置き場で保管している除染廃棄物を、
2021年度までにすべて搬出す
る予定だ。
放射能に汚染された土は、
一体どこへ向かうのか。
>>除染廃棄物を積んだトラック
なんですが、
福島第一原発がある大熊町へと入
りました。
>>次々に大熊町へとやって来る、
除染廃棄物を積んだトラック。
その数は1日1500台以上。
>>福島県内から出たすべての除染廃棄物が運び込まれる場所、そ
れが、

この目の前に広がっている中間貯蔵施設です。
甲子園球場415個分という広大
な敷地は、
もともと住宅や田畑が並んでいた
場所です。
復興の負の部分を背負わざるをえ
ないのが、
今の大熊町の現状でもあります。
>>大熊町の面積のおよそ15パーセントを占める中間貯蔵施設。
国は30年以内に、
除染廃棄物を福島県外に移して最終処分するとしているが、場所や
時期など、
明確な計画は示されていない。
原発から僅か300メートルの場
所にある、
渡辺さんの自宅。
もうまもなく取り壊され、
一帯は中間貯蔵施設になることが
決まっている。
>>帰ってくると本当はほっとす