そのためにも頑張るというか、もし、
たぶん上がらなかったら、やっぱ
りやる気、変わってくるのかなっ
て。
＞＞それもそうですよね。
＞＞空中ブランコにはいくつもの
技があり、
それをマスターするごとに給料が
上がる仕組み。
初任給およそ２８万円をベースに、


スキルアップすればするほど、
自分に返ってくるシステムなので
す。
その一方で。
＞＞山崎の場合は、
飛びついてから前の揺りが不安定
やから、飛びついて、
しっかり前で揺れるように、ちょ
っとそれきょう、再確認するため
の。
＞＞デビューしたての山崎さんにアドバイスを送るのが、入団２７
年目のベテラン、中園さん。

みずからの技を惜しみなく、
山崎さんに教えていきます。
＞＞昔から結構そのあたり、厳しかったわけですか？
＞＞昔はやっぱり正直、根性論み
たいなところがあったんですね。
やれ、やれみたいな感じで。
その時代じゃないですから。
やはり理にかなった、
ここをこうすればブランコのデビュー近道になる、しかも安全でと
いうやり方に切り替えてますので。
＞＞実は、
中園さんが指導した若手がスキル
アップすると、
中園さんの給料にも反映される仕
組み。
若手を育てるシステムが出来上が
ったことで、
退団者が減少。

新人が次々デビューする好循環が生まれたといいます。
このシステムを４代目の木下社長
は。
＞＞そういうパフォーマーたちの
モチベーションを保つために、
結構。
＞＞モチベーションですよ。
＞＞給料面も工夫されていると聞
いたんですけど。
＞＞そりゃそうですよ。もちろん
この芸が上がれば何万円かプラス
するとか。音響、照明の専門の学
校の新卒が入る。
あるいは日体大からも入る、ある
いは新体操でも、高校でも優勝し
たすごい人たちが応募してくるわ
けですよ。
＞＞こうした企業努力の結果、
木下大サーカスの新卒求人倍率は、
なんと１０倍以上の超人気企業に
なったのです。
優秀な人材を呼び寄せる、
独自の評価システム。
平日の昼間でも２０００席が満員
となる木下大サーカス。
１９０２年、
初代社長、
木下唯助が中国・大連で旗揚げし
たのが始まりで、当時は馬の上で
手品を披露していたといいます。

１１７年のときを経て、
今では総勢１００名の一大サーカ
ス集団に。
メンバー構成を見ると、
１００名のうちおよそ６割が、
舞台に立つパフォーマー。
中でも見逃せないのが、
外国人のパフォーマーです。
＞＞あー、
いたいたいた。
すごい。
立派なライオンですね、これ。
＞＞このホワイトライオンの調教師が、
イギリス人のマイケル・ハウズさ
ん。
実はこの方、映画、
ハリー・ポッターに登場する動物の調教なども担当した、超大物。
７年前からこちらで猛獣ショーを
行っております。
＞＞世界にいろんなサーカス団が
ありますけれども、
その中でなぜ、木下サーカスを選
ばれたんでしょうか。
＞＞木下サーカスが世界でナンバ
ー１のサーカスだからです。
息子が２人いるんですけど、
１人は木下サーカスで働いています。
もう１人は中学生で、
来年からここでバイト
を始めるんです。