2019/03/09(土) 19:00〜19:45 地球ドラマチック「モナリザ 微笑が秘めた真実」[二][字]
2本 円柱があるのです。→
しかし ルーヴルの「モナリザ」には
両端に円柱はありません。→
もう一つ重要なのが ダ・ヴィンチの
「モナリザ」を見たという→
アントニオ・デ・ベアティスの証言です。
あれは かなり困惑する内容ですが実際に絵を見た人物による証言です。
ダ・ヴィンチは アトリエで
こう語ったそうです。
肖像画を依頼したのは
貴族のジュリアーノ・デ・メディチだと。
しかし…。
いえ 証言内容には信ぴょう性があります。
メディチ家は ダ・ヴィンチが
経済的に苦しかった時にも→
援助をしていたからです。
ダ・ヴィンチは メディチ家のためなら時間を割いてでも→
もう一枚 肖像画を描いたでしょう。
それこそが ルーヴルの「モナリザ」です。
つまり 絵の依頼主は 実際に2人いて→
肖像画も2枚 描かれたというわけですね。ええ。
イスブは「アイルワースのモナリザ」こそ→
商人が依頼した最初の「モナリザ」だと確信しています。
しかし大きな問題があります。
この絵は未完成なのです。
ダ・ヴィンチは絵を仕上げるのに
時間がかかることで知られていました。
リザの顔も 相当な期間を費やして
描いたのかもしれません。
依頼主は完成まで待てずに 妻の肖像画を
引き上げてしまったのでしょうか?
絵は以前 科学的に検証され
カンバスは 1500年ごろのもの→
絵の具も
ダ・ヴィンチのものと判明しました。
X線や赤外線の分析結果も ダ・ヴィンチの
作品であることを後押ししています。
やはり最初の「モナリザ」なのでしょうか?
一つ 引っかかることがあります。
実は過去の分析では 顔の部分から
絵の具が採取されていません。
一番重要な顔が
なぜか手付かずなのです。
この絵の どこに
人々が引きつけられるかといえば→
もちろん 若きリザの顔の部分です。
もしかすると意図的に顔の部分の絵の具だけは→
採取しなかったということは
ないでしょうか?
実は リザの顔は修復され
そして その事実を隠すため→
顔の部分の絵の具は
取らせなかったというわけです。
だとすると この絵に隠された真実とは?
真相は まだ分かりません。
顔の部分を
更に詳しく分析する必要があります。
アイルワースの肖像画が 最初の
「モナリザ」であると結論づけるのは→
少し早いようです。
しかし 「モナリザ」が2枚あるとすれば→
最初の1枚が 別の場所にある可能性は
まだ残されています。
新たな手がかりが
ロシアで見つかりました。
サンクトペテルブルクに
最初の「モナリザ」が現れたというのです。
いました。
これか。 なるほど。
この絵は もともと アメリカのある名家が
18世紀の末から所有していたものです。
ロシアの美術コレクターに
買い取られました。
人目に触れることは めったになく
詳しい情報も ほとんどありません。
状態は どうでしょう?
ルーヴルの「モナリザ」よりも絵のサイズが小さいかな。
柱は しっかりと描かれています。
ルーヴルの「モナリザ」と よく似ています。
しかし ダ・ヴィンチの描いた
肖像画かどうかは→
科学的に分析しなければ分かりません。
ボローニャ大学のキアラ・マテウッチが検証のため イタリアからやって来ました。
(マテウッチ)
絵が制作された年代を明らかにするにはカンバスそのものより→
絵の具で描く前の下塗りが
どのように なされていたかを→
調べる必要があります。
この絵の下塗りを分析したところ→
ご覧のように
赤い下塗りの層が確認されました。
赤い色です。
赤?ええ。
なるほど 確かに はっきり見えますね。
私の知るかぎり ダ・ヴィンチが自分の絵で用いていたのは→
確か 古典的な白い下塗りですよね?
そうです。
絵には ダ・ヴィンチの作品では見られない
赤い下塗りが施されていました。
しかも ダ・ヴィンチが活動した