ダ・ヴィンチ流のサインです。
そうですね。　冗談ではなく
可能性はあると思います。
本当に？
もちろんです。
ダ・ヴィンチは絵の中に　ひそかなサインを
忍ばせたのでしょうか？
もし本当だとすれば
依頼主であるリザの夫に→
肖像画を渡さなかった理由も
見えてきます。
リザの肖像画は　誰の物でもない
自分の物だと→
絵の色で主張していたということです。

ダ・ヴィンチが描いたリザの姿が現代に　よみがえりました。
「モナリザ」に秘められた
さまざまな謎が明らかになりました。
そして　新しい可能性が生まれました。
ルーヴル美術館に展示されている「モナリザ」のモデルは→
リザ・デル・ジョコンドではないという


可能性です。
それでは　この女性は
一体　誰なのでしょうか？
実は　これまで見てきた
さまざまな記録の中に→
重要な手がかりがあります。
ダ・ヴィンチ本人から話を聞いたアントニオ・デ・ベアティスは→
こう記しています。
肖像画を依頼したのはジュリアーノ・デ・メディチだと。
すると　ルーヴルの「モナリザ」のモデルは
女神のごとく理想化された→
ジュリアーノの恋人でしょうか？
ジュリアーノには深く愛した女性がいました。
その名は　パチフィカ・ブランダーニ。
２人は子供を授かりますが　出産の際パチフィカは亡くなってしまいます。
悲しみのあまり　ジュリアーノは
亡き恋人の姿を描かせたのでしょうか？
真相は分かりません。
結局　ダ・ヴィンチは　ジュリアーノにも絵を渡しませんでした。
商人の妻・リザを描いた１枚の絵は→
ダ・ヴィンチの生涯とともに何度か姿を変えました。
そして　ついに単なる肖像画を超え
人類史上の傑作となったのです。
ダ・ヴィンチは　持てる全ての知識と哲学を
「モナリザ」という作品に注ぎ込みました。
自然と人間に対する深い造詣が→
きらきら光るモザイクのように絵の中に　ちりばめられ→
私たちを引きつけます。
その最たるものが　あのほほ笑みです。
ダ・ヴィンチは

こう言っているのかもしれません。
広い宇宙を　いくら理解しようとしても→
しょせん人間の一生はちらりと浮かぶ　ほほ笑みのようなもの。
一瞬で過ぎ去ってしまうのだと。
「モナリザ」は１人の女性の肖像画を超越した存在です。
描かれているのは
ダ・ヴィンチが思い至った人生→
そして　理想の人間そのものなのです。
2019/03/09(土) 19:00〜19:45
ＮＨＫＥテレ１大阪
地球ドラマチック「モナリザ　微笑が秘めた真実」[二][字]

レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作、「モナリザ」。モデルは一体、誰なのか？絵の中に隠されている、もう一人の女性とは？５００年の時を経て、今、真実が解き明かされる！

詳細情報
番組内容
古い記録によると、「モナリザ」のモデルは、肖像画の依頼主であるフィレンツェ商人の妻・リザ。しかし光学研究者パスカル・コットが、ルーブル美術館の「モナリザ」の解析を試みたところ、絵の下から別の女性の肖像画が浮かび上がってきた！この女性こそが「リザ」だとすると、表面に描かれた、かの有名な女性は誰なのか？さらにシンガポールに存在する、もう一枚の「モナリザ」の真実にも迫る。（イギリス２０１５年）
出演者
【語り】渡辺徹
制作
〜Ｂｒｉｎｋｗｏｒｔｈ（２０１５年イギリス）制作〜


ジャンル :
ドキュメンタリー／教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー／教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー／教養 – 歴史・紀行