2019/03/11(月) 15:50〜16:50 ten.【東日本大震災から8年…関西では伝えられない福島復興の真実】[字]
とはないようです。
8年前の原発事故のあと、県内す
べての原発の廃炉が決まった福島。
原発ゼロへとかじを切り、自然エ
ネルギーの導入が進んでいます。
>>これは1000キロワットの
発電所、
会津電力が最初に作った太陽光発
電所。
>>原発事故から2年後の夏に、
会津電力という地域の電力会社を立ち上げた、
佐藤やうえもんさん。
太陽光や水力などの自然エネルギ
ーを利用した発電所を建設し、
地元の消費者への電力販売を進めています。
実はやうえもんさんは、
江戸時代から続く造り酒屋の9代目当主。
先祖代々、およそ230年にわた
り、地元、
会津の豊かな自然を利用した酒造
りを続けてきました。
あの事故が起こるまでは、
電力会社の運営とは全く関係のない道を歩んでいたのです。
8年前の原発事故で、
放射性物質が拡散したことにより、福島県内の多くの住民が、
住み慣れたふるさとからの避難を
強いられました。
やうえもんさんが住む会津は、第
一原発から100キロ以上離れて
いましたが、江戸時代からの家業
と、
ふるさとを奪われてしまうかもし
れないという恐怖が襲いました。
>>会津には立派な歴史がありま
すよ。
豊かな産業もありますよ。
それを一瞬のうちに放射能でだめにされそうだった。
ここにはこれだけの豊かな資源が
あって、太陽光があるし、森林資
源があるし、
水力が、
豊かな水力が、もう自分たちのエ
ネルギーは、ここで出せる。
なんでそれをみんな人任せにして
きたんだろうなということ。
だから、自分たちでやれるものは
やろうというのが、会津電力です
よ。
>>やうえもんさんは、農業用水路など、
地域に点在する小さな資源を活用
して、
自然エネルギーによる発電量を少
しずつ増やしています。
県は2040年までに、
福島県内のエネルギー需要の100%以上を自然エネルギーで生み
出すという目標を掲げていて、
やうえもんさんはさらに地元で生み出したエネルギーを地元で消費
する、
エネルギーの地産地消を目指しているのです。
やうえもんさんが始めた取り組み
は、県内のほかの地域にも広がり
を見せています。
おととし3月、
一部を除いて、
避難指示が解除された福島県東部の飯舘村。
村の数十か所で太陽光発電所が稼
働しています。
その一部は、
村の特徴をうまく取り入れた仕組みになっています。
>>ソーラーシェアリングの太陽
光発電所です。
下に作る作物を収穫したりするた
めのトラクターが自由に通れるよ
うなスペースが確保されているん
です。
>>原発事故前の飯舘村は、
農業が盛んで、
水田が広がっていました。
事故から6年間、
人が住めない状態だったこの村で、
農家から農地を借りて、
太陽光パネルを設置。
パネルの下では、
地元名産の飯舘牛のための牧草を
育て、
それを畜産農家に無償で譲渡する
計画です。
飯舘電力が作った発電所の出力は、
実は一般家庭十数軒分と、
小規模なものばかり。
大規模なものを作れない背景には、
自然エネルギーの普及を妨げる、
大きな問題がありました。
>>送電網がいっぱいだといわれ
てて、今、
低圧っていうのは、
50キロワット未満のものですけれども、50キロワット以上のも
のは基本的につなげられないんで
す。
>>2014年、東北の大手電力