2019/03/11(月) 20:00〜20:43 NHKスペシャル「“震災タイムカプセル” 拝啓 二十歳の自分へ」[字]


奈緒さんが 今 勤務しているのは青森県三沢の航空自衛隊。
次の災害があった時
自分も人を助けたいと→
自衛官になりました。

一番 自分の心の中にあるのは やっぱりその… 震災がありますので→
その原点があるからこそ 自分は
日々 頑張れるなっていう…。
本当に 災害派遣とかに行ったことは
まだないんですけど→
自分が力になるためには こういう訓練が


日々 必要だと思いますので→
真剣に取り組むようにしています。
警察官になった大川海成さん。
「拝啓20才のぼくへ。→
20才 ぼくはどんな仕事になっているのだろう。→
やさしいを心忘れず しっかりとした人に
なってほしいと思う!→
「あきらめない心 くじけない心を忘れず
その後を生きろ! 頑張れ 海成」。
海の近くにあった海成さんの家は
津波で流され→
祖父母を亡くしました。
あの時 警察官が がれきの中で行方不明者を懸命に捜索しながら→
被災地の治安を守ってくれた。
その姿に心を動かされました。
はい!
去年 岩手県警に採用され→
今は 巡査として 交番で勤務しています。
しっかり…
憧れる仕事を…
手紙に書かれたメッセージは 人それぞれ。
箱石量子さんは
自分が何を書いたか思い出せず→
恐る恐る手紙を開いていました。
「8年後の自分へ。→
大津波が来たこと覚えてますか?→
お家の1階まで水が入ってきて→
すめないから
木村家にお世話になったんですよ」。
「夢に向かって ガンバレ! 箱石量子」。

あの日 かわいがってくれた叔父を津波で亡くした量子さん。
それ以来 大切にしている思いがあります。
夢は 得意の英語を使って海外で働くこと。
世界につながると考え→
去年 羽田空港のグランドスタッフになり→
夢への第一歩を踏み出しました。
いろんな国の人を丁寧にもてなしたい。
でも 現実は 想像と違っていました。
量子さんは 迷った末→
年の瀬に 羽田空港の仕事を辞めました。
そしてふるさとに戻ってきたばかりでした。
そんな時に届いた 過去の自分からの手紙。
海外で働くという夢の実現にまた向かおうとしていました。
厳しいから 何か
やらないとかじゃなくて…
だから 何か…。
そうだね 優斗くん 本当にありがとう。
最後に指名された福士優斗さん。
タイムカプセルを開けようと→
今回 クラスのみんなに呼びかけました。
「平成23年3月11日この日を覚えているかな。→
この日は だれにとっても
さいあくの日だった。→
いろんな物を うしなった」。
東京でアルバイトをしながら短期大学で学ぶ優斗さん。
この春 卒業し 社会人になります。
既に 就職先が内定しています。
東京の地下鉄の会社 東京メトロです。
研修が始まり 制服も準備しています。
福士優斗さん。 運輸ですね。

はい。
それでは 制服の採寸
こちらで お願いします。
東京で鉄道員として働くことは
幼い頃からの夢でした。
でも 被災地に背を向けるようで→
どこか後ろめたい気持ちもあるといいます。
あの日 津波は 優斗さんの家の
目の前まで押し寄せました。
自宅は ギリギリで被害を免れ
家族も無事でした。
周りには 家や家族を失った人が多く→
それだけに 被災者として発言することをずっと控えてきました。
ほかの人が受けた被害に比べたら→
全然 そっちの被害が多かった人の方がつらい思いとかしてると思うので→
自分も肩を 同じ並べて
被災者だよっていうふうには→
ちょっと 自分は言えないですね。
つらさを表に出すというのは自分がすることではないなって。
でも 就職して東京で暮らし続ければ→
震災のことを誰にも伝えないままやがて自分も忘れていくのではないか。
優斗さんは 短大の卒業論文のテーマに→
東日本大震災と その復興をあえて選ぶことにしました。
短大のゼミの仲間と
卒論の方針の検討会です。
今日の流れなんですけど 福士くんの
アウトラインの再発表ですね。
優斗さんの方針は 被災地の復興の現状を
客観的な数値やデータで伝えること。
自分の体験については