2019/06/30(日) 19:32〜20:00 ダーウィンが来た!「世界最大のサンゴ礁 年に一度の大絶景!」[解][字]


サンゴの上で立ち上がっています。
別の場所で産卵している

メスの卵と受精すれば→
子孫を残せるというわけです。
シャコガイとナマコの産卵は確認できました。
次は いよいよサンゴの大産卵です。
ちょっと待った!何ですか? ヒゲじい。
いや ずっと気になってたんですけど
ナマコもシャコガイも→
みんな なんで わざわざ
満月の日に産卵するんですか?
実は産卵には
月の引力が関係しているんです。
は? 引力?
まずは月と海の関係からご説明しますね。
月は地球から
38万キロも離れていますが→
強い引力があり
海水を こんなふうに→
引っ張っているんですよ。


ふむふむふむ。
このように 海面の高さは
月の引力などの影響で→
時間によって変わります。
海面が一番高い時を満潮低い時を干潮と言いますよね。
はいはい。 それくらいは
知っとりますぞ。はい。
そして この海水を引っ張る力が
最も強くなるのが→
太陽と月が一直線に並んだ時。
太陽も強い引力がありますから月と太陽の引力が重なって→
海水は より大きな力で引っ張られます。
これが 大潮です。ほうほうほう。
大潮は 満月と
月が出ない新月の時に起こります。
大潮の日には 満潮と干潮の差が
最も大きくなり→
場所によっては 10メートル以上
変わる所もあるんですよ。
へえ あ そんなに!
はい。 そして→
大潮の日は潮の満ち干が激しいため
潮の流れも強くなります。
ここがポイントです。
ほう 潮の流れがですか。
潮の流れが強い時に卵を産めば
より遠くまで運ぶことができ→
生息範囲を広げることができます。
これが 満月の日に生きものたちが産卵する 大きな理由なんですよ。
う~ん あ なるほどねぇ。

見てください。ニザダイの仲間も産卵を始めましたよ。
お~ お~。
メスが卵を産むとそれに合わせてオスが精子を出します。
へえ うわ ハハハ!
もう ダンスを踊っているみたいですな。
ハハハ うわ こりゃすごい!
すごい すごい!
でしょ? ニザダイが
大潮の日を狙って産卵するのには→
ほかにも理由があるんです。
へえ 何ですか?
強い流れに卵を乗せれば
早く散らばらせることができ→
ほかの魚に
食べられにくいというわけです。
ははあ なるほど そういうことか。
じゃあ早く卵を産まないと。
ニザダイさん…
なんちゃってね。
シャコガイとナマコの産卵に
続いて起こるという サンゴの大産卵。
間もなく 奇跡の絶景
サマースノーが見られるはずです。
大産卵は 満月から数日後の
海が穏やかな夜に起きるといいます。
しかし 水温や天候によって ずれるため
正確な時間を予測できません。
しかも 産卵は一瞬。
撮影には万全の準備が必要です。
大型の照明を 海底のあちこちに設置。

あとは じっと その時を待ちます。
ケリーさんは
産卵の兆候を見逃さないよう→
水中で
サンゴの様子を細かく観察します。
そして 満月から4日が過ぎました。
大産卵はいつ起きても おかしくありません。
スタッフも交代しながら観察を続けます。
果たしてサマースノーは起こるでしょうか?
夜9時を過ぎたころ。
ケリーさんが何かに気付きました。
必死にカメラを呼ぶ その指の先では…。
あっ サンゴの周りに小さな粒が漂っています!
待ちに待った産卵が
ついに始まったんです!
小さな粒が 次から次へと
浮かび上がっていきます。
よ~く見ると 小さなサンゴの一つ一つが
1ミリほどの粒を出しています。
この粒は 卵と精子が詰まった→