2019/07/02(火) 22:30〜23:20 プロフェッショナル 仕事の流儀▽世界一の掃除さらなる高みへ〜清掃員・新津春子[解][字]

引き算と割り算にどう移行できるかということですね。
ありがとうございました。
その人は 相変わらずはじけんばかりの笑顔だった。
ありがとうございます。
実は彼女 教科書にもその名が刻まれたプロフェッショナルだ。
清潔な空港として名高い…
総勢500人のスタッフがトイレの壁から便器の裏までを→
徹底的に磨き上げる。
隅々まで輝かせる。
圧倒的な こまやかさ。
その努力で 清潔な空港世界一の座を4年連続で受賞し続けている。
清掃技術日本一…
今や その名前は世界にも知られる羽田のカリスマ清掃員だ。
だが 令和元年 新津は空港を飛び出し
新たな挑戦も始めていた。
名声には目もくれず
ただひたすら高みを目指す。
大反響だったプロフェッショナルの物語を
今夜 再び。
一日20万もの人が利用する…
朝6時半。 清掃員・新津春子が最寄りの駅の改札から姿を現した。
いきなり 50段以上の階段を上り始めた。
おはようございます。
事務所に着いた新津。
毎日こなしている日課に取りかかった。
取り出したのは5キロの鉄アレイ 2つ。
腕と腹筋を中心に 20分以上 鍛えていく。
新津は 中国生まれの日本人。
17歳で日本に来た時言葉が分からなくてもできると→
この仕事に就き


以来ずっと清掃を続けてきた。
現場に向かった新津。
まず始めたのは 汚れのチェックだ。
今 新津は 総勢500人の清掃員を
指導する立場にある。
日に何度も見回りを重ね
あらゆる場所に注意を配る。
その中で 特に難しい汚れがあれば
新津の出番だ。
この日 ある汚れが気になっていた。
ロビーにある冷水器。
表面がくすみ 虹色をした油汚れも目立つ。
空気中のほこりや水に含まれるミネラル分。
そして口をゆすいだ時の
脂分などが 汚れの原因だ。
汚れの種類によって 新津が
使い分ける洗剤は 80種類以上。
まず取り出したのは 弱いアルカリ洗剤だ。
僅かに水で薄め やさしくなでるようにして 油汚れを取り除く。
そして今度は 強い酸性洗剤で
こびりついたミネラル分などを落とす。
ステンレスを傷めず どれだけ
汚れを落とせるかがカギとなる。
濃い洗剤が 10秒以上とどまらないよう
こまめに水をかける。
そして しつこい汚れを
丹念に落としていく。
更に 周辺の細かい汚れも見逃さない。
人目につかない冷水器の下。
新津は 歯の汚れを取る道具を


応用し 少しずつ削り取っていく。
汚れと向き合って2時間。
冷水器は まばゆいばかりの輝きを取り戻した。
清掃の職人であれと
自らに言い聞かせる新津。
きれいにするためなら
どんな手間も いとわない。
更に 熱心に向き合い始めたのは
手を乾かす乾燥機。
自ら開発に携わったブラシで
排水口を丁寧に こすっていく。
目に見えない部分にこそ
気を配るのが 新津の真骨頂。
今度は 一見きれいな床に
目を凝らし始めた。
人が行き交うたびに舞うほこりは
アレルギーの原因にもなる。
どこまでも 使う人のことを考え
清掃に向き合う新津。
大切にしている 流儀がある。
行き交う客の邪魔にならないよう気を配りながら→
新津は どんな小さな汚れも
絶対に ゆるがせにはしない。
そうして 巨大ターミナルの清潔を
守り続けている。
あれから4年。
新津さんの生活は一体どう変わったのだろうか。
はい。
(取材者)相変わらずお元気ですね。
新津さんは昨年 異動し

新しい部署で働いていた。
前回の放送後 注目が集まり その人生は→
今や教科書にまで掲載されている新津さん。
アジア各国でも 度々紹介され
中国の複数の企業から→
高額な給料を出すので
是非 来てほしいという話もきた。
でも 今の会社に
まだ恩返しができていないと→
その話を全て断った。