2019/07/14(日) 19:30〜20:00 ダーウィンが来た!「超かわいい珍獣コビトカバ!世界初の大追跡」[解][字]
一つは おなじみの…
もう一つは
中央アフリカにすむキリンの仲間…
この三種を選んだのは→
戦前から世界中の動物を日本に紹介してきた…
当時 日本に標本すらなかった
大型動物を選んだそうです。
コビトカバに遅れること
12年後に パンダが→
40年ほど後に
オカピがやってきました。
コビトカバは
日本に最初にやってきた珍獣。
いわば「元祖」珍獣なんです。
撮影を始めて3週間がたちました。
自動撮影カメラのチェックは
既に40回以上。
そろそろ うつってほしいところです。
うそ!ホント ホント!え どれどれ?
うわ~! お~!
これこれ。
イエー!
(喜ぶ声)
コビトカバです。
ついに捉えました!
うつったのは一瞬。
右奥の川から上陸したばかりのところです。
撮影されたのは夜中の2時。
大きさは1.5メートルほど。まるまるとした体のオスです。
岸辺に足跡が残っていました。
川から上がって 岸沿いを歩いて森の奥へ向かっています。
コビトカバが歩いて行った先に
仕掛けていたカメラをチェックすると…。
あっ!
えっ 何 何?
真っ暗闇の中 夢中になって地面の草を
食べています。
よく見ると 体の表面が
つやつや光ってますね。
これは ぬれているわけじゃなく→
体から粘液を出して 皮膚の乾燥を防いでいるんです。
さらに 伊藤カメラマンが
貴重な瞬間を発見しました。
お尻にご注目。 尻尾を
ぷるぷる小刻みにふるわせています。
縄張りを示すため
フンをまき散らしているところです。
こんな行動が野生で撮影されたのは
とても珍しいことなんですよ。
(喜ぶ声)
みんな大喜び。貴重な映像を ついに撮影成功です。
いやあ めでたい!
でも ちょっと待った。
何ですか
せっかく盛り上がっているところに。
いやいや
どうしても気になるんですけどね→
なんでコビトカバは 普通のカバより
こんなに小さくなっちゃったんですか?
いえいえ ヒゲじい それは逆です。
普通のカバのほうが大きくなったんです。どういうこと?
もともとカバの祖先は体が小さく→
森で暮らしていたと考えられています。へえ。
草木が生い茂る森の中は
小さいほうが歩きやすいんです。
確かにねぇ。
そんな森の生活から草原に進出したのが普通のカバです。
でも草原には 大きな天敵がいっぱい。
そこで 身を守るために体が大きくなったというわけです。
はあ~ なるほど。
一方…
普通のカバとの違いは
大きさだけじゃありません。え?
普通のカバは 目と鼻が
上に飛び出ているんですが→
コビトカバは つるっと丸い顔だちです。
言われてみれば そうだ。
普通のカバは 乾燥から皮膚を守るため
ふだんは水につかって過ごします。
この時 水面から
飛び出た目や鼻だけを出すんです。
あ ホントだ。 ハハハ。
コビトカバは湿度が高い森にいる上→
保湿できる粘液も
出せるので→
長時間 水に入る必要が
ありません。
だから顔が丸いんです。
ほう。
コビトカバは
珍しいだけじゃなく→
カバの祖先の暮らしを
うかがい知れる→
とっても貴重な生きものなんですよ。
へえ~!
小さくてカバいい
カバり者かと思ったら→
こっちが元祖カバだったとは。
あれ カバカバ言い過ぎで口がカバいてきちゃった カバ…。
「待ち」の伊藤カメラマン。