今日の主役はネコ。
う~ん カワイイ!
ずいぶん たくさんいますね~。
ここは通称「猫の島」。
福岡県の沖合に浮かぶ相島です。
周囲8キロの小さな島に→
150匹ほどのネコが自由気ままに暮らしています。
その生態を調べる
ユニークな研究が→
40年ほど前から
続けられているんです。
島のネコたちに長期密着。
女王のように強かった島一番のモテメスが→
死んでしまったんです。
残された その娘。
ネコは 母親の
子育て場所を→
(鳴き声)
大騒動が勃発!
そこに 思わぬ救世主が
現れました。
研究者もびっくり!
初めてとらえた 女王の交代劇です。
♪♪~
2018年5月。
島の ある民家の物置の中です。
今日の主人公がやって来ました。
3歳のメス。 コガネといいます。
(鳴き声)
声を上げて誰かを呼んでいる様子。
(鳴き声)あっ! 下から赤ちゃんが出てきました。
お母さんの呼びかけに応えて
出てきたんです。
子どもは2匹。
黒っぽいほうは オスのライ。
白いのはメスで フウといいます。
2匹は 生後ひと月ほど。
コガネが
この物置の中で ひそかに出産しました。
相島では こうした場所が ネコたちの
出産や子育ての場所になっているんです。
子どもたちを寝かしつけたコガネ。
港へと向かいます。
お目当ては…→
漁師さんからの魚のおすそ分け。
コガネもゲット。
売り物にならない魚を 漁師さんたちがこうして分けてくれるんです。
食事を終えると すぐに
子どもたちのいる物置に戻ります。
外出の時間は わずか10分ほど。
物置の外に戻ったコガネ。
辺りを慎重に見回してから 塀の隙間へ。
ここが コガネの出入り口なんです。
すぐに1匹のオスが現れました。
コガネが入っていった塀の隙間から…→
あっ 中に忍び込みます。
コガネを探しますが… あれ?
繁殖に失敗した あぶれオスです。
子どもを殺してしまうことがある危険な相手。
徘徊しているんです。
研究者の山根明弘さん。コガネの状況を確かめにやって来ました。
ご無沙汰してます。
こちらの酒屋さんの裏庭にあの物置があります。
あっ コガネです。
でも 入り口は いつも閉まっています。
わっ ジャンプ!
壁をよじ登って天井との隙間から入っていたんです。
これが オスの追跡を免れた理由。
オスに あとをつけられても隙間から入って すぐジャンプ。
オスが中に入るころには
コガネの姿はありません。
実は あぶれオスによる子殺しが
頻繁に起こっていることが→
調査でわかってきました。
複雑な出入り口を持つ物置の中はオスの目につきにくい→
子育てに うってつけの場所なんです。
実は コガネ1匹での子育ては今回が初めて。
ミュウという真っ白なネコが
コガネのお母さん。
力が強く 子育て上手。
まるで女王のように たくさんのオスから求愛を受けていました。
「共同保育」と呼ばれる育児法です。
わが子を確実に育てます。
(鳴き声)
2018年 母ミュウと 姉ユキが→
立て続けに死んでしまったのです。
たった1匹残されたコガネ。
頼りになる家族は もういません。
すると思わぬ敵も近づくようになりました。
ライバルのメスたちです。
こちらは クロサビ。
何とか追い払います。
コガネは毛を逆立ててずいぶん怒っています。
すぐ近くの家と家の隙間に
子どもがいるんですが…→
でも ここは ネコたちの通り道。
クロサビは よりよい子育て場所を求めてコガネの物置をうかがっているんです。
コガネにとっては油断ならない相手。
近づくたびに追い払わなくてはなりません。
食事場所の港でも