2019/09/17(火) 22:30〜23:20 プロフェッショナル 仕事の流儀「外国人労働者に何が?支援の第一人者に密着」[解][字]

鳥井の言葉に 実習生たちは初めて笑顔を見せた。
鳥井は 会社に向かった。
会社に出向く時 必ず あることを行う。
それは 靴を磨くこと。
訪ねる時は 予告なし。
当事者である外国人労働者にも
必ず立ち会ってもらう。
社長は不在。
(鳥井)出かけられました?
代わりに 幹部が応じた。
場を和ませると 切り出した。
鳥井は 事実を具体的に指摘し
問題を追及していく。
言うべきことを 臆することなく主張し
その姿を 実習生に見せる。
支援活動において
鳥井が大切にしていることがある。
ただ糾弾するのではなく
対等の関係を築き 改善を促す。
それが 鳥井。
会社は その後不適切な扱いがあったことを認め→
改善を約束した。
会社を糾弾することに終始しない鳥井の姿勢は→
いかにして生まれたのか。
きっかけは 14年前。
縫製工場で働く
中国人実習生から寄せられたSOS。
工場に急行した鳥井は→
あまりに劣悪な労働条件に目を疑ったという。
過酷な労働を強いてきた社長


その人だった。
社長は 実習生が逃げないよう
パスポートと貯金通帳を取り上げていた。
鳥井は この制度の
本当の負の側面に気付いた。
社長が罪悪感を感じていないのは→
技術を実習生に教えているというおごった意識ゆえではないか。
鳥井は 目の前の問題に
対処するだけでなく→
制度そのものも改革する。
実習生へのヒアリングや→
日頃の支援活動から浮かび上がる
制度の問題点を集約。
官僚や政治家に働きかけ
制度の是正を求める。
法改正のたびに 国会で
参考人として意見を述べる。
パスポートの取り上げ禁止をはじめ
数々の制度改革を→
これまでに実現してきた。
更に 要望があれば企業側の相談にのり 内側から改革する。
この日 向かったのは
住宅を建設する神奈川の会社。
この会社は 従業員の8割が
外国籍の人たち。
仕事だけでなく 生活全般に至るまで
鳥井は相談にのる。
鳥井がやって来て 5年。
福利厚生も充実し 社員の定着率がアップ。
会社の業績は 大幅に伸びた。


いい? 分かった?はい。
仕事帰り。 鳥井さんが向かったのは→
昔よく通っていたという中華料理屋さん。
うわ~!
ちょっと プライベートなことを聞いてみた。
(取材者)鳥井さん 結構 戦いに強い
イメージがあるんですけど…
(取材者)そうなんですか。
うん。
(取材者)弱み…。
それは 「オーバーステイ」となっている外国人家族の問題。
オーバーステイは 観光ビザなどで
入国した外国人が→
在留期限を超えて 滞在を続けること。
法令違反であり 支援に後ろ向きな団体も少なくない。
だが鳥井は 長年支援を続けてきた。
27年前 ガーナから来日したキシワさんとサミュエルさん夫妻。
長らく 身を隠して生活していたが
16年前 事情が変わった。
娘のミラクルさんが生まれた。
学校に通わせたいと在留許可を申請しようとしたが→
頼った人物の手違いで認められなかった。
そこで 鳥井が支援し家族が一緒に生活する権利を国に主張。
2019/09/17(火) 22:30〜23:20
NHK総合1・鹿児島
プロフェッショナル 仕事の流儀「外国人労働者に何が?支援の第一人者に密着」[解][字]

介護やコンビニなど外国人労働者は今やなくてはならない存在。だが、目を背けたくなるような問題が多発している。支援活動を行う鳥井一平に密着する。

詳細情報
番組内容
鳥井一平(66)は外国人労働者を支援するNPOの代表。長年の実績が評価され、アメリカ政府から日本人として初めて「ヒーロー賞」を贈られた。鳥井に密着して見えてきたのは、私たちが目を背けてきた「不都合な真実」。移民社会に舵を切ったとされる日本で、私たちは“彼ら”とどう向き合っていけばいいのか。誰もが無関係ではないこの問題を考える。
出演者
【出演】外国人労働者支援NPO代表…鳥井一平,【語り】橋本さとし,貫地谷しほり


ジャンル :
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