少しずつ集めたパーツを眺めては→
どんな家にしようかと
2人で相談しているそう。
バイヤー歴30年の樋口さん。
モノを大切に受け継ぐイギリスの精神を新たな形で伝えたいと考えている。
そこで 異業種の人の中にこそ
ヒントがあると考えた樋口さん。
友人で 大のアンティーク好きの
ダン・レパードさんと待ち合わせた。
ダンさんは 星付きレストランの
メニュー開発なども手がけてきた→
有名なベーカー。
独創的な発想力で知られている。
やって来たのは ダンさんオススメの
アンティーク専門のレンタルショップ。
地下1階から地上4階まで
店は まるで迷路のよう。
所狭しと並ぶ品々を ドラマや映画の
撮影にも小道具として貸し出している。
店の壁にも 無造作にアンティークが…。
この辺の… 何ですか これ。
ダンさんいわく 大切なのは
それが「好き」と思えるかどうか。
イギリスの人々にとってアンティークは
とても身近で大切なモノ。
樋口さん ダンさんに
アンティークの取り入れ方を聞いてみた。
シンプルなシュガーポット。
これをどうやって楽しむのか?
これをライトにした時にね。


型にハマらない発想が暮らしを豊かにするヒントになる。
最上階の部屋には 古い布が。
布と椅子を使い 何かできるかも。新しいヒントをもらった。
新たな取り組みのために まずは布探し。
樋口さんが訪れたのはロンドン郊外にある とあるギャラリー。
19世紀後半に活躍した
ウィリアム・モリスの作品が展示されている。
「生活の中に芸術を」と→
自然の美しさを表した壁紙をデザイン。
誰もが手が届く美を追求し→
インテリア業界に大きな影響を与えた。
今も人気の代表作。
「インディゴ抜染」という技法を駆使し美しい色合いに。
いちご泥棒。
布や壁紙などの印刷に使われた木版が残っている。
機械化による大量生産が進む中でも→
モリスは 手仕事が生み出す芸術性の高い美しいモノにこだわり続けた。
すごいね。
モリスの有名な言葉がある。
目指すのは 美しくて長く愛されるモノ。
樋口さん モリスのデザインを使おうと決めた。
布に合う素敵な椅子を探すために
ロンドンから1時間半。
アッシュフォードという町にやって来た。
頼りにしていたのはロバート・ウィットフィールドさん。
業界歴は 50年以上。
樋口さんにアンティークのいろはを教えてくれた人。
ロバートさんの工房では 販売だけでなく
使えなくなった椅子の修理も行っている。
例えば…


ロバートさん自慢のコレクションの中から→
イメージに合う椅子を
一緒に選ぶことに。
樋口さんが目を向けたのは
捨てられるはずだった1脚。
早速 専門の職人が木をくりぬき
座面にぴったりの板を切り出してくれた。
あとは板に 選んだ布を張れば
椅子の座面が出来上がる。
こうやって古いモノが修復され
また 長い年月を生きていく。
かわいい。
かわいいね。
完成は ロバートさんにも見てもらった。
古くなったモノに与えられた新しい命。
仕上げは これから。
樋口さんの挑戦も いよいよ大詰め。
訪れたのは 塗料の会社。
実は アンティークの修復には欠かせないという→
英国王室御用達のブランド。
その5代目で友人でもあるドミニクさんに→
今回のコンセプトを相談。
う~ん…。
アンティークの枠を超えて
たくさんの人に届くモノを。
樋口さん ここで妥協はできない。
悩んだ結果 ドミニクさんから最初に提案があった淡い青で塗ることに。
迷った末に決めた色。
しかし…。
ギリギリで色を変更。

どの色に決定するのか…。
樋口さんにとっても 今までにない試み。
一体 どんな色に?
(拍手)
完成品が こちらに届いておりますが→
お二人は 何色だと思われますか?
私は くすんだ淡めの若草色。
うんうんうん… 素敵ですね。
何で その色を選ばれたんですか?
なんか全体像を見ていて