2019/12/06(金) 16:50〜18:15 スーパーJチャンネル[字]


危険運転致死傷の罪にあたるとしながらも
裁判を横浜地裁でやり直すよう
命じました。
なぜなのでしょうか。
≫あおり運転が社会問題化するきっかけともなった事故。
おととし6月の夜、神奈川県の
東名高速で起きました。
石橋被告は

萩谷さん夫妻らが乗る車に対して
あおり運転を繰り返した末に
車の前に出て
追い越し車線で
無理やり停止させました。
車が止まっている状態で
石橋被告は
車内にいた嘉久さんに
暴行を加えるなどし
そのとき、後ろから
大型トラックが追突しました。
事故で、萩谷さん夫婦は死亡。


一緒に乗っていた娘2人が怪我をしました。
去年行われた
1審の裁判員裁判では
運転中の行為に対する処罰を
前提とする
危険運転致死傷罪が
停車したあとに起きた事故にも
適用できるのかが
争点となりました。
判決で、横浜地裁は
事故当時車は動いていなかったものの
停止させるなどの妨害行為と
死亡の因果関係を認め
危険運転致死傷罪が成立すると
判断し
懲役18年を言い渡しました。
≫弁護側は、判決を不服として控訴。
控訴審では
追突したトラックの責任を
過小評価しているとして
石橋被告の運転と
死亡事故に
関係はないと主張しました。
そして迎えた
今日の控訴審判決。
プロの裁判官は
どう判断するのか。
≫危険運転を認めた1審の判断に
誤りはないものの
1審判決を破棄するとした判決。

そのとき、石橋被告は特に表情を変えることなく
裁判長を
じっと見つめていました。
東京高裁は
1審の争点整理の手続きでは
横浜地裁が、危険運転の罪には
あたらないとしていたのに
裁判員裁判が始まってから
危険運転を認めたのは
被告側に対する
不意打ちになるのは明らかで
違法であると指摘。
反論の機会をきちんと与えなかったとして
裁判をやり直すよう
命じました。
判決を受け
亡くなった萩山嘉久さんの母親は…。
渡辺≫スタジオには
藤田・戸田法律事務所の
藤田香織弁護士に
お越しいただきました。
藤田さんは交通事故の裁判を
数多く手がけていらっしゃいます。
よろしくお願いします。
後ろのモニターにありますように
1審が懲役18年。
これが去年の12月。1年前でした。
そして、今日ですが
2審判決で1審判決を破棄して
地裁に差し戻し

ということになったんですが
藤田さん、分かりやすく言うと
どういうことなんでしょうか?
藤田≫最初の地裁判決とは
違うことが
争点になっています。
もう一度、地裁で判断をし直すということになるんですが
どうして
そういうことになったかというと
この1審の地裁判決は
裁判員裁判でした。
裁判員裁判のときには
事前に公判前手続きという
手続きをして
そこで決まった手続きに沿って
裁判員裁判を
してくわけですけど。
渡辺≫つまり、どこをポイントに
裁判をしていくのかということを
整理するというわけですね。