2019/12/07(土) 21:00〜21:55 NHKスペシャル シリーズ 体感 首都直下地震「終わりの見えない被災」[字]


住宅難民というのが出てくるんです。
≫都市の防災を研究する
佐藤慶一教授です。
仮設住宅や賃貸住宅の
不足状況を調査し
シミュレーションを行いました。
≫首都直下地震では自宅が全壊や半壊となった
595万人が
住む場所を失う可能性があります。
そのうち140万人は
親戚や知人を頼ることができます。
78万人は、賃貸住宅を

みなし仮設として利用。
12万人はプレハブの仮設住宅に
入居するなど
半数以上は住宅を確保できます。
その一方で、188万人が
住む場所のない
住宅難民となるのです。
特に木造住宅が密集する
大田区や足立区
江戸川区では
それぞれ10万人以上に上ることが分かりました。
住まいを確保できない人は
公園でのテント生活や
壊れた自宅での生活を
強いられると
佐藤教授はみています。
≫住宅難民をさらに増やしかねない
別の要因も見えてきました。


プレハブ仮設の生産工場や輸送ルートの被災です。
この会社で生産できるのは
発災から1か月で600棟。
しかし資材や人手が不足すれば
プレハブ仮設の供給量が
落ち込むのです。
小野≫うわあ…。
テリー≫プレハブ仮設に
入れる人が12万人。
188万人の住宅難民の方が
出るってことでしょ。
小野≫全然足りないですね。
森永≫でも足りなくても
実は東京って
仮設住宅を建てる土地が
ほとんどないんですよね。
そもそも東京一極集中ということを
地域政策として許してしまった。
あまりに過密にしすぎた。
経済的には
すごく効率がいいんですが
ただ、ひとたび、そこで
災害が起こると
とんでもないことになっちゃう
ということだと思います。
小野≫こんなにも便利で
なんでも一番に手に入る東京で
雨露しのぐものが
手に入らなくなるんだって。
テリー≫住宅難民に

なるということは
それこそ子どもたちが
今度学校に行けなくなる
ということですよね。
森永≫太平洋戦争のときと同じようなことが
起こるんですよね。
室崎≫関東大震災のときはみんな疎開したんです。
東京から地方に行く列車は
国鉄、タダだったんです。
しばらくライフラインが
もとに戻ったり
住めるようになるまで
しばらく郊外で生活していた。
そういうことでいうと
首都圏で言うと
埼玉とか群馬とかはそんなに
大きな被害が出ていないので
しばらくはそこにいけるから
みんなそこに行く。
なるべく都心に残る人を
少なくすることによって
少ない仮設住宅でも
ある程度サポートを
できるようにすると
考えないと
この180万人
全部サポートするのは
絶対不可能です。
小野≫あらかじめ仮設住宅を
作っておくというのは

どうなんでしょう?
組み立てるだけにしておくとか。
室崎≫ふだん、そういうものを
作っておいても
むだというとおかしいですが
家賃を払ってもらえれば
経済性がありますが。
テリー≫維持費がありますね。
小野≫でも、せめて被災したらすぐ、どんどん
入れるような仕組み作りは