2019/12/08(日) 21:00〜21:50 NHKスペシャル シリーズ 体感 首都直下地震「災害に耐える社会へ」[字]
ほかにもあります。
熊本のマンションですが
50世帯あまりが暮らしています。
3年前の地震で
半壊の被害を受けたんですね。
でも、驚きなのが
なんと1年3か月で
再建を果たせたんです。
その理由ですが、事前に災害に
どう対応するか住民の皆さんで
決めていたんですね。
住民で事前に相談をして
まず地震保険に加入していました。
あと、実際に地震が起きたあとも
自分がこれから
どこに避難するかを
それぞれ私、ここに行きますということを理事会に
ちゃんと伝えていたんです。
そのおかげで
復旧の話し合いも
スムーズにいったんです。
小野≫すごいですね。
今日は被災ツリーから
首都直下地震に
どう備えればいいか見ています。
ツリー見てみましょう。
被災10年後の文字を見てください。
地域社会の崩壊、経済の衰退
国の財政悪化など
地獄のような文言が
並んでいますが
何がそうさせるのか
連鎖をさかのぼって1つ前を見てください。
生活再建の遅れとあります。
では、生活再建の遅れをもたらすものは
なんなんでしょうか。
(くるみ)ちょっと、山田全然足りひんやん。
(山田)ニュースセンターの分は
もう、とっくにないんですよ。
(くるみ)あんた
一体、どないしてくれんの!
(倉石)どうしたの?くるみさん。
(くるみ)食べるものが足りひんのよ!
≫首都直下地震で
私たちの命を脅かすのが
物資の不足です。
食べ物は、1週間合わせて3400万食不足。
ペットボトルの水は
2週間もたたずに
日本中からなくなるという
予測もあります。
小野≫じゃあ備蓄?と思いますが
備蓄だけじゃないんです。
生活再建の遅れの1つ前は
避難生活の困難。
そして避難生活の困難を
もたらしているのは…。
井上≫ライフラインの被害や
交通など公共インフラの被害。
そして、工場の停止。
ここは私たち個人というよりも企業がどれだけ早く
早く復旧できるかによって
のちのちの被害の
明暗を分けていくことになると。
小野≫ある企業の取り組みをご覧いただきます。
≫北海道に1100の店舗を
展開するコンビニチェーンは
去年、災害への対応で
大きな注目を浴びました。
最大震度7の揺れが襲った
北海道胆振(いぶり)東部地震。
北海道全域が停電する
ブラックアウトに見舞われ
スーパーやコンビニは相次いで
営業休止に追い込まれました。
しかし、このコンビニは
地震発生後も営業を継続し
水や、おにぎりを
被災者に販売し続けました。
≫こうした対応を可能にしたのが
以前から会社が行ってきた防災への投資です。
これは、停電でも
車のエンジンを動かして
電気を取り出せる装置。
1台1万5000円を全店舗に配置しました。
電力の消費量が少ないレジも
導入していました。
お店でご飯を炊くのは、ガス釜。
災害時には通常のお弁当をやめて
おにぎりだけを提供する
マニュアルも用意していました。
防災に投じた金額は
この3年で20億円を超えたといいます。
このコンビニが
対策を積極的に行っていたのは
拠点とする北海道が、雪などで
停電や通行止めが起こりやすいからでした。
災害に強い店舗にすることで
営業休止のリスクを減らし損失を抑えようと考えたのです。
小野≫小芝さん、いかがですか?