2019/12/08(日) 21:00〜21:50 NHKスペシャル シリーズ 体感 首都直下地震「災害に耐える社会へ」[字]
小芝≫こういうお店があると
本当に心強いというか
助かりますよね。
小野≫ただ、防災に投資したら
赤字になっちゃったじゃ困ると思うんですが
このお店の場合は
大丈夫だったんですか?
井上≫北海道は雪も多いので
停電も多いんです。
ですので事業が止まったときの
損失よりも
続けたときのメリットのほうが
大きいと
この会社では考えています。
小野≫東京の場合はどうなるんでしょうね。
テリー≫東京の場合ですと
自分で経営している個人の方がいらっしゃるじゃないですか。
それをどこまで負担するかという
問題もありますよね。
新浪≫私たち企業は
社会的責任というよりも
街がなくなったら
私たちの事業もなくなるんですよ。
特に我々は
食品メーカーですからね。
社会に対する
責任というのではなくて運命共同体ですから何がなんでも
供給をするべく
我々は頑張るんです。
そのとき、いちいち
経済計算しないんです。
なんとしても、この街と一緒に
再興しようとなるんです。
これが、私たちが
やらなきゃいけないことであり
それが、責任だというふうに
認識しています。
小野≫でも
新浪さんがおっしゃると
すごくまぶしく
格好よく聞こえますけど
本当に、みんなそんなふうに
思っているんでしょうか。
新浪≫先ほどの
セイコーマートさん
すばらしいと思います。
そして
コンビニチェーンの皆さんも
そういう覚悟でやられていますし。
実は、何度となく経験しながら。
その前に、社会をどうコンティニューさせるか
継続させるかのほうが
重要だと皆さん
そう思っておられますし
私たち企業としてもいかに再興するかを
まず第一に考えます。
テリー≫防災にどのくらい金額を?
新浪≫金額は
申し上げられませんが、実は
関西のほうから
商品を持ってくると
関西は足りなくなるんです。
そうしても、申し訳ないですがお客様
我慢してください
こういうこともやりますからと。
ですから企業としては
相当コミットして必ずやります。
小野≫企業の皆さんが
防災に力を入れられるよう
支える仕組みも
始まっているんです。
≫冷凍食品や生活用品の
保管を手がける倉庫会社です。
災害時には、この倉庫から
多くの物資が運び出されていきます。
この会社では
1台3000万円する自家発電機を導入するなど
防災への投資を行ってきました。
しかし、その必要性を取引先にいかに理解してもらうかが
悩みの種でした。
≫災害に強い企業であることを取引先にアピールするため
この会社が利用したのが
国が3年前から進めるレジリエンス認証制度。
≫レジリエンスとは
回復力という意味。
防災への取り組みや
被災からどのように立ち直るのか
企業の計画を審査し
国が認証を与える仕組みです。
この認証で、取引先の信用を
高めることができれば
大きなメリットに
つながるといいます。
≫一方、銀行も防災に
力を入れる企業を後押しする
取り組みを進めています。
日本政策投資銀行が行う防災格付。
企業の防災力を審査し
融資する際に金利を優遇。
災害時には、緊急の融資にも