（小野）被災ツリー。
（井上）はい。　これなんですけど

１０年先まで起きる被災の連鎖を→
一つ一つ　こうやって
書き出してるんですよ。
（小野）これは　国の想定では
詳細が書き込まれていない→
１週間　１か月　１年。
そうなんです。
実は国の想定では　長期の未来は
描かれていなかったので→
今回　ＮＨＫはですね　その長期の
被災の連鎖というのを→
さまざまな分野の専門家に
１つの場所に集まってもらって→
これまで　バラバラに
研究してたのを→
１つの場所で
こうやって洗い出した。
この細いとこにも


実は字が　いっぱい→
書いてあるはずなんですね。
見えませんよね。
あまりにも細かすぎて。
ちょっと拡大してみてもらっ…。
えっ　うわ！
（小野）何か出てきました。→
どうぞ　気になるところに
行って下さいね。→
「隠れ避難所」。　何ですか
この「隠れ避難所」っていうのは。
（井上）「隠れ避難所」ですけれども
首都直下地震の避難する人の数→
これ　７２０万人に上ると
されているんですけど→
この前　見て下さい。　避難所に
入れない人たちが多く出ると→
予想されているんですね。→
そうすると行き場を失った皆さん→
どこに行くかというと　例えば
オフィスとか　マンションとか→
ホテルのロビーとか　そういった
ちょっと隠れた避難所に→
まずは避難しますと。
（小野）その先ずっとつながってるんですか　これ→
どういうことが起こりうるか。
（井上）ここから思わぬ事態が→
広がってきます。　行政による
実態把握ができなくなって→
更に進めると

この２つが出てきましたね。
衛生環境が悪化したり
物資が不足したりと。
（小野）
「衛生環境悪化」の先を見ると「ストレス」「感染症」。
その先が
「被災者どうしのケンカ」。
「感染症による
関連死のリスク増大」と。
（井上）
そうなんですよ。　もう一個の方「物資の不足」を見てみると→
不足していくと
こうした「窃盗」といった→
犯罪が起きやすくなります。
そうなると　一番端にある「治安も悪化」していくと。
こういうことを
それぞれ別々の分野で→
自分たちの専門の
地震の研究をしてらした方々が→
初めて集まって
情報交換することで→
見えてきたものが
このツリーになっている。
まずは発災から１週間後。
ここですね。
「デマ」とか「風評被害」とか
いろいろありますね。
被災ツリーからは実は
こんな言葉が→
浮かび上がってきました。

「未治療死」。
首都直下地震後の
日本の姿を探る　かつてない試み。
分析を行ったのは　復興や心理
医療　経営システムなど→
それぞれの分野で災害を
研究してきた６人の専門家です。
分野を超えて議論することで→
想定外の被災の連鎖をあぶり出していきます。
被災者支援の専門家が
まず指摘したのは→
ライフラインの途絶が
長期化することです。
そのことが大きく影響するのが
医療の分野。
病院の機能が麻痺すると
指摘します。
そうすると…
専門家が書き出した被災の連鎖をＣＧで表しました。
病院を襲う停電　断水→