2019/12/11(水) 00:35〜01:30 NHKスペシャル シリーズ 体感 首都直下地震「終わりの見えない被災」[字][再]


通信障害などライフラインの途絶。
医療機器が使えず
患者の治療は困難に。
負傷者を受け入れることもできず

多数の死者が出るというのです。
こうした被災の連鎖によって
どれだけの人が亡くなるのか。
専門家の協力を得て
シミュレーションしました。
災害医療の専門家


布施 明さんです。
想定される重傷者は
2万1,000人。
災害時の対応にあたる
都内の220の病院では→
医療スタッフが
圧倒的に不足します。
更に 停電や断水によって→
一部の病院の機能が停止したと仮定すると→
発災から8日間で…。
治療を受けられずに亡くなる人は→
特に揺れの激しい
23区東部で続出し→
7,449人に上ります。
病院にたどりついたにもかかわらず→
3人に1人の命が 救えない
おそれがあることが→
今回 初めて分かりました。
医療関係者は 今回の分析に衝撃を受けています。
地域の救急医療を担う この病院。
ベッド数 150余りですが対応できる人数を大幅に超える→
500人以上の負傷者が
押し寄せる可能性があります。
更に 停電や断水が長引いた場合→
非常用の発電機や貯水槽は最初の数日しかもたず→
治療を続けるのは
困難になるといいます。
災害による
病院の機能低下などが原因で→
実際に失われた命があります。

千葉県に住む渡邉幸也さんです。
今年9月 台風のあと
母 典子さんを亡くしました。
典子さんがいた
特別養護老人ホームは→
気温が30度を超える中
停電でクーラーが停止。
熱中症の疑いで
救急搬送されますが→
複数の病院から
受け入れを拒否されました。
停電や患者の殺到などが
理由でした。
ようやく受け入れ先が
見つかった時には→
既に病状が悪化。
翌日 亡くなりました。
(小野)いかがでしょう?
いや~ だから もう 1つのものが止まってしまうだけで→
いろんな… 枝分かれになって→
更に そこからまた被害が拡大していって。
しかも病院も もちろん
全員 お医者さんが→
病院に毎日いるわけじゃ
ないじゃないですか。
だから もし地震が来て
治療したくても→
お医者さんも交通で…。
なるほど。
地震の起きたタイミングが

いつかによっても。
助けたくて病院に行きたくても
行けない先生も→
もちろん いらっしゃるじゃ
ないですか。 となると→
もっともっと 治療を
受けられない人が増える…。
(小野)増える可能性もある。
…ってことですよね。
先ほどの あの被災ツリーを
見て感じたんですけども→
あれ全部連鎖しているような気が
するんですよ。
例えば 家がなくなる。
避難場所に行く。
そして 今度はそうなると 実は
会社に泊まるというんですけど→
会社がなくなってるかも
分からない。
仕事もなくなってる。
家もなくなってる。
仕事もなくなってる。
そういう状況になると→
外科的な問題じゃなくて
精神的なものが→
どんどん どんどん
追い込まれていく。
そうすると今度は 例えば
家族に当たる。
子どもたちも それを見ている