2019/12/11(水) 00:35〜01:30 NHKスペシャル シリーズ 体感 首都直下地震「終わりの見えない被災」[字][再]
出てくるだろうということは→
被災ツリーのようなことをして
初めて見えてきたんですか?
室[外:3F642F3778827E651C8B82A4E9F06FD3]さん。
そうですね。
やはり こういう議論をしていくと
要するに 何万人の人が負傷して→
負傷も 家が壊れて
負傷するだけじゃなくて→
避難所に行って体調を崩すとか
っていうことありますから→
下手すると
10万人ぐらいの患者さんが→
病院に殺到するわけですよ。
それだけ→
そういう数字が見えてくると
病院のお医者さんだけでは→
とてもうまくいかない。
更には 病院そのものが→
潰れてしまってるということが
ありますよね。
そのギャップを
どう改善するのかというのは→
初めて見えてくるので
そうなると 例えば→
転院をさせた方がいい人と→
させないで病院で治療したらいい人→
きちっと区別していかないと
みんな 転院してる途中に→
命を落とすってことに 多分
なってしまうと思うんですよね。
被災ツリーの分析から
見えてきたこと→
ほかにもありますか?
(井上)そうなんです。
生き残った人たち→
生き残った人たちにもこんな危機が襲いかかるんです。
首都直下地震では
これまでにない深刻な水不足が→
起きるという指摘があります。
近年の地震被害を基に専門家が行った→
シミュレーションです。
オレンジ色は1週間後も断水しているエリア。
最悪の場合 3,600万人に
影響が及ぶといいます。
断水の大きな要因は水道管の破損。
しかし 耐震化は進んでいません。
東京都は 20年前から
工事を進めてきましたが→
完了したのは 全体の4割。
全て終えるにはあと数十年かかるといいます。
断水の際 命綱となるのは
ペットボトルの水。
しかし 最新の
シミュレーションによると→
日本全国からペットボトルの水が
なくなってしまいます。
大人が1日に必要な水の量は3L。
被災した時点での全国の在庫全てを→
首都圏に届けると
仮定すると→
発災から13日目→
日本中の在庫が底をつくことが分かりました。
こうした水不足を更に悪化させる
思わぬ要因も見えてきました。
この時期 全国各地で起きうる
ペットボトルの買い占めです。
全国に200の拠点を持つ
大手飲料メーカーです。
東日本大震災の時も
被災地以外で→
ペットボトルを買い求める人が
急増したといいます。
想像を上回る需要に
出荷を急いだ結果→
1週間で
在庫が底をつきかけたのです。
当時 東北の被災地では→
水不足で体調を崩す人が相次いでいました。
石巻市の避難所では
1日の水の配給が→
1人 500mlしかない日が
1か月 続いたといいます。
あの飲料メーカーは
東日本大震災の教訓から→
備蓄拠点を分散したり→
流通手段を確保したりという対策を進めています。
でも 備蓄って大事ですね。
1人1日3Lですもんね。これは なかなか。
小芝さんは やってらっしゃる?
いつも 水 6本入りの段ボールで置いてたんですけど→
家族 今3人で暮らしてて。
「でも これ→
1日1人3Lもいるんだ
全然足りないね」ってなって→
買い足しました。
でも おうちに置ける数も→
限られてくるじゃないですか。
(井上)まさに そこでして→
備蓄 やっぱり大変なんですよ。