2019/12/15(日) 21:10〜22:00 NHKスペシャル 食の起源(2)▽『塩』〜人類をとりこにする“本当の理由”〜[字]


(笑い声)
10.7って…。
ちょっと多いですね 僕。
倍ぐらいじゃないですか。

全然違うじゃん!
ただ 日本人の平均は
大体 1日10gといわれているので…。
じゃあ 平均…。
城島さんが 特別多いというよりも→
平均的な…。


あっ やっぱ とり過ぎですか!いや とり過ぎでしょう! だって。
城島さんのように
塩分とり過ぎの状態が続くと…。
血液中に増えた塩分を薄めるために
水分が増えて→
血管を圧迫。
高血圧を招きます。
更に そんな状態が長期間続くと→
血管が傷ついて→
こんなふうに 動脈硬化になったり→
脳の血管が破裂して→
脳卒中を起こしたりする危険が
高まるんです。
それだけでは ありません。
最近の研究で 塩分のとり過ぎが脳に及ぼす思わぬ影響が→
明らかになってきました。
えっ どういうこと?
マウスに塩分の多いエサを
与え続け→
ある時 急に
それをやめてみると…。
なんと 脳の中に麻薬中毒の人が→
麻薬を欲しがる時に増える特別な物質が→
多く現れていたんです。
うわっ 同じなんだ!中毒性があるんだね。
いや やっぱ 中毒性あるんだね!
でも 結構食事してて…
いつの間にか?
うん。 それを改善するには→
どうしたらいいんだろうね? 僕らがね。

確かに そこですよ。
そうなんです。 私たちは どうして
時に命を縮めるほど→
塩の魅力に取りつかれてしまったのか。
鍵を握るのは 私たちの祖先に起きた→
塩にまつわる 2つの大事件です。
大事件…。
まずは なんと
4億年も前の世界に→
遡っていきます。
結構前ですね。
もう 何か魚ですね 僕ら。
うわ うわ うわ…。
我々が魚になってたころ…。
いきますか? おっ!お~…。
来ました 来ました。
実は このスタジオ→
好きな時代にタイムトラベルできる
仕掛けになっているんです。
今回 はるか昔の祖先に戻って頂くのは
松岡さんです。
はい。
行ってらっしゃい。行ってらっしゃい。
だいぶ戻ったね。
そもそも 私たちの祖先は→
はるか昔から ずっと
塩たっぷりの海水の中で生きていました。
やんちゃだね この魚。
そして 塩の主成分であるナトリウムを体に取り込んで→
生きるために

使っていたんです。
ねえ どう? 気持ちいい?
も~。
おいしい?
あ~。
その子孫である私たちも…
卵子と精子が出会い 新たな命が生まれる受精の直後→
受精卵の表面にさざ波のように
電気が伝わることで→
小さな命が活動を始めます。
実は この時細胞に電気を伝える引き金となるのが→
ナトリウムなんです。
更に 私たちの心臓や脳の神経などの細胞も→
ナトリウムが生み出す
電気エネルギーによって→
活動しています。
海の中で生命が誕生して以来→
生き物は 皆 ナトリウムを使って
命を維持する仕組みを→
ずっと 受け継いできたのです。
ところが 今からおよそ4億年前→
ある大事件が起こります。
おっ 何だ?大事件? 何?これか…。
何? これ。
あ~…。お~! 陸に上がるんじゃない?
そのとおり!
私たちの祖先は 誰もライバルのいない新天地へ踏み出したんです。
すごいね!
おめでと~う!
陸に上がった祖先は 海から離れた内陸へ