2019/12/15(日) 21:10〜22:00 NHKスペシャル 食の起源(2)▽『塩』〜人類をとりこにする“本当の理由”〜[字]
どんどん進出していきました。
そして…
祖先は こんな姿に進化!
陸上で繁殖し始めます。
うん ちょっと乾燥してるの伝わってくるね。
うわ~…。
おっ すごい!うわっ すごい!
どういうことなの?
あ~ いっぱい いるぜ~。
増えたよね。
ねっ。
ところが 陸の上では ある大事なものが
不足していました。
何だ?
そう! 塩です。
生命活動に欠かせないナトリウムが
足りなくなって→
祖先たちは 命の危機に直面したんです。
あ~…。
役作りがすごかったね!
すごいね!ハハハ…!
突然ですが ここで…
おっ!えっ?
実は 私たちの祖先は
体のある部分を進化させることで→
塩不足の危機を乗り切りました。
さて 進化した体の部分とは→
この中の どれでしょうか?
え~… でも 胃とかじゃないですか?
こう 塩を…。
(不正解の音)
え~! まだ 理由も言ってないのに。
ブブーが早い。
死んじゃうよ。 死んじゃうよ。
ちょっと 待って~。
(正解の音)
なるほどね!
正解です。
舌?
さあ 土の中に塩があります。
松岡さん なめて下さい。
う~ん…。
どう? しょっぱい?
ぱいしょつ。
無事 塩分を回復しました。
こうして 塩を敏感に感じ取る能力を
ぐんと進化させた舌。
そのパワーは 今の私たちにも
受け継がれています。
これは 舌の表面を
30倍に拡大した映像です。
へえ~…。
こんなんなってんの? 舌。
無数のひだに囲まれた この丸い部分。
更に拡大してみると小さな穴がありますよね。
この穴の中に 私たちが味を感じる秘密が
隠されています。
たまねぎのような形。
味蕾と呼ばれる味を感じるための器官です。
ここに 塩味 甘み 苦みなど→
感じる味ごとに別の細胞が存在しています。
あっ 違う細胞が感じてんの?
中でも特に私たちの舌で発達しているのが→
塩味を感じる
細胞なんです。
あ~ そう。 敏感なんだ。
へえ~。
しかも 人間は その味蕾が→
舌全体で1万個以上もあります。
一方 塩にあふれた海の中の魚たちは→
味蕾が僅か200個ほど。
しかも 塩味には
ほとんど反応しません。
私たちの舌が
塩を敏感に感じるのは→
陸上で生き抜くためだったんです。
それが進化なんだ。
いやいや 驚くのは まだ早いですよ。
実は 舌だけでなく もう一つ→
陸上で生きるために進化させた
体の部分があるんです。
あっ 血管? を強く…。
血管!?
(不正解の音)
違う。
正解は 腎臓です。
えっ?腎臓が進化した?
腎臓の働きは おしっこを作って
老廃物を体の外に出すこと。
実は その時 体の中のナトリウムの
ほとんどが→
一旦 尿の中に出ていってしまうんです。
え~!そうなの?
そのまま 大切なナトリウムが
体の外に捨てられてしまったら大変。
そこで 私たちの腎臓は
すごい能力を進化させました。
この無数の毛のようなもの。
表面を拡大すると小さな吸い込み口がたくさん開いています。
この穴から