2019/12/15(日) 21:10〜22:00 NHKスペシャル 食の起源(2)▽『塩』〜人類をとりこにする“本当の理由”〜[字]
尿の中に出てしまったナトリウムを→
再び取り戻すという
精巧な仕組みが備わったのです。
すげえな~。
この進化によって99%以上のナトリウムが→
血液中に取り戻され→
体内には およそ200gの塩が保たれるようになりました。
1日に失われる塩分は 汗を加えても
たった1.5gほど。
だからマサイ族の人たちは→
1日2g程度の塩分で健康を維持できていたんです。
そうなんだ。
祖先が陸上進出という大きな壁を乗り越えて手に入れた→
超高感度の塩センサー 舌。
そして 体内から塩を逃さない腎臓。
この2つの武器によって→
祖先は わずかな塩でも生きられる体へと進化したのです。
松岡さんにも その2つの武器が
受け継がれているということなんですよ。
あ~…。
お帰りなさい。来た! 戻った!
最後の最後まで頑張ったね!
というか 一ついいですか?
全然中に入ってこない。
(笑い声)
エンドだけは見て。
はい。
マツオカサウルスが
どんどん なくなった結果→
どうにかして 舌を進化させ
腎臓も進化させたという…。
陸上で生き抜くために→
必要最小限の塩で生きられる体を手に入れた私たち。
なのに なぜ 一体…
不思議だよね。そこですよね!
いつから こんなに塩を
欲するようになったんでしょう?
その謎を解き明かすために
やって来たのは…。
人類に異変が起きたのは
およそ8,000年前。
突如 自らの手で 大量に塩を作り
とり始めた証拠が見つかったのです。
それを突き止めた
マリウス・アレクシアヌ教授です。
ここが 人類最古の塩作りの現場だと
いいます。
うわっ すっごい食レポ。
実は この湧き水には海水の7倍もの塩が含まれています。
えっ? 7倍!?
これを 燃やした炭にふりかけて塩の結晶を取り出したのが→
世界で最初の塩作りだったと
考えられています。
え~! すごい!
一方 日本でも縄文人が塩を手に入れるために→
すごい技術を発明していたことが
最新の研究で分かってきました。
当時の塩作りを
松岡さんが探ります。
ドラマのオープニングみたいだね。
どうも こんにちは。こんにちは。(2人)よろしくお願いします。
実は 縄文人が塩作りに使った
大切なものが→
海の中にあるといいます。
おっ…。
これですね?
はい。
あっ 生えてます! 生えてます!
はい。
浅い海辺に生える
アマモという海草です。
これを たくさん集めて乾燥させ…。
アマモが… 出てくるじゃん。
燃やします。
燃やす?
いい匂いだな ちょっと…。
一杯 やりたくなる匂いが…。酒の話しかしていない。
このアマモの灰を土器に入れて
加熱すると…。
温度は 400度以上にもなるんです。
そこへ…。
海の… あっ 海水を!
少しずつ海水を注ぐとたちまち水分が蒸発して→
効率よく塩が作れることを
縄文人は発見したんです。
すごいね。
それでも 大量の塩を手に入れるためには→
何時間もひたすら海水を注ぎ続ける必要が
あったと考えられます。
周り見て ほら。
真っ白ですね。真っ白ですね 白いですね。
すっげえ 大変だと思うけど…。
しょっぱい。そうですね。
かなり 塩分濃度濃いですね この塩。
僅かな塩でも生きられる体に進化したはずなのに…
これが知りたいね。
確かに。
そもそも
人類が最初に塩を作り始めたのは→
およそ8,000年前。