2019/12/16(月) 22:50〜23:20 落語ディーパー!〜東出・一之輔の噺(はなし)のはなし〜・選「あたま山」[字]
<毎回 1つの噺を深~くトーク。→
「落語ディーパー!」>
本当に 何ですかね?これを考えた人は→
何を考えて
このお噺を作ったのか。
自分の頭の中に身を投げて
自殺するっていうのが→
言葉は怖いんですけど すごい
面白み 滑稽みがあるというか。
落語って
ほかの噺でも死生観というか→
人が亡くなる噺も
多いんですけれども→
そこに また 滑稽みがあって→
ほのぼのとしててっていう噺も多いので→
この「あたま山」も 人は
亡くなるようでもあるんですが→
すごい バカバカしくて
面白い噺だなと思います。
これ 漫画で読んだんですよ
入門する前に。
ず~っと面白かったのに 最後の
最後だけ 意味が分かんなくて→
オチの意味が
分からなかったんですよね。
自分に飛び込んだっていう。
それまで ず~っとゲラゲラ笑えたのに「アハハ バカバカしいな」。
なのに 一番最後だけは
理解できなくて→
どういう事 どういう事
どういう事って えっ えっ えっ?
という 抜くのも理解できたのに→
何で 飛び込むのかって理解できなかったんですよ。
本当に 不思議に思って。
えっ 裏っ返しになったんですかみたいな。
こっから こう ベロンって。
袋みたいに あるじゃない?
靴下が裏っ返しになるみたいな。
「こっから ベロンってなったの?」って言われて→
「じゃない? じゃあ。
それなら いいんじゃない?」。
「それぞれの人ので
いいんじゃない?」と。
何かの落語本で この「あたま山」の
隅っこのとこのイラストで→
蛇が 自分の頭から尻尾を
食べるってイラストを描いてあって。
何か苦し紛れに。 話 関係ないけど
蛇が描いてあって→
こういう事だったのかと。
「あたま山」って→
そもそも どうやって
出来ていったんですか?
やっぱり
小噺が最初だと思いますよ。
ケチな小噺から 多分
スタートしたもんだと思いますよね。
僕が最初に乱暴にやった 最初の
「ストーリーは こうですよ」っていう→
あれが もともとみたいなもんだと
思いますよね。
小噺と本題って
違いは あるんですか?
でも… 長さだよね 一つはね。
小さい噺か 本編かっていうのは。
ショートコントと長尺のコントみたいな
差じゃないですか?
だから もちろん
ショートコントで まとまってるものは→
もう それでいいじゃないか
っていうのがあって→
肉づけした時に
面白くなるかどうかは→
した方の勝負なんですよ。
これ 聞いてもらった時にね→
「何だ ショートコントで 入れたところが
全部むだだった」って言われると→
噺家の技量に関わるんですよ。
作った人の技量に関わるんですよ。
僕は 最初聞いたのは 志ん生師匠
だったんですけれども→
何て言うんでしょう?
あの志ん生師匠の→
絶妙な ふわふわした感じ。
「あ~ シャ シャ シャ」ってね。ものまねだね 今ね。
「あ~ シャ シャ シャ」…。
何か そんな事もあってもいいのかなみたいな→
のどかな印象を
受けたんですけれども→
ああいう 例えば 芸人さんで
志ん生師匠みたいな→
あの雰囲気の事を
例えば 噺家用語で→
何か説明したりする事って
あるんですか?
フラがあるとかね。
フラっていうのは?
にじみ出るおかしみみたいな
内面から その落語家が。
<昭和の落語界を代表する名人