2019/12/16(月) 22:50〜23:20 落語ディーパー!〜東出・一之輔の噺(はなし)のはなし〜・選「あたま山」[字]


日本人の持つイメージと現実で違うのがあって→
あじさいの葉に カタツムリって
乗るじゃないですか 絵的に。
でも あれ 現実的には
あじさいの葉には毒があって→
カタツムリには乗れないんですよ。
日本人のイメージでは あれが乗るもんだと思ってるから→
みんな デザインでは描くんですよ。
落語のうそってそういうのが いっぱいあって→
想像上の凝り固まったイメージで
作られてる部分もあるんですよね。
だから そこをいかに

ごまかすかですとか→
明確にさせてますね。
その 日本人のイメージと→
実際 どうなんだっていうところ
明確に…。
東出さん 考え過ぎて
あいつら 早死にします。
(笑い声)
俺も そう思うな。(笑い声)
<考え過ぎと言われてしまった
二ツ目たちは→
新作落語に
果敢に取り組んでいる。→
例えば…>
喉から手が実際に出る人たちの噺。(笑い声)
この 飲み物が欲しいから
譲ってくれっつっても→
こっちも譲らなくて


俺は もう欲しいから→
喉から手が出てんだよって
言われて あっ 出てんなと。
ただ 待てと。
俺も 喉から手が出てる上に→
俺の この喉から出てる手は
左手じゃなくて 右手だと。
お前 左手だから
俺は 右手 利き手が出てるから→
俺の方が欲しがるから
俺に譲れみたいな。
俺は 両手出すから
俺に まず譲れみたいな事を→
ずっとやるみたいな噺とかを
作ってます。
わさびさんも新作落語を作って…。
私は 毎月の会で三題噺といいまして→
お客様から
3つ お題頂いて→
本当は 即興で
作んなきゃいけないんですけど→
その才能がないんで
来月までに作ってくるみたいな→
宿題として作ってくるって事で。
「歓喜の歌」から ちょっともじってるんですけど→
ある悩んでる
声楽家の人のところに→
助けた蝉がやって来て→
蝉が恩返しに歌を教えてくれるっていう…。
何か そういうのとか。

一之輔さんは新作は どう思われますか?
僕は 新作… 基本的に古典しか
やらないんでね。
作る人とか それを
自作自演でできる人ってのは→
すごいなと思いますよ。
もう リスペクトですね。
僕 いいですか。
はい。
挙手制なんですか!
僕も いいですか。これについて 意見を言って。
だから 分けるっていうのは
分けたい心理は→
人間って どうしても
頭で考えると出てくるけど。
もともとは 我々のご先祖は
新作派だった。
それしかなかったって事ですよね
極論から言うと。
江戸時代は 着物を着て
お客さんも着物を着て→
お互い 正座をして座っていて→
ともに 同じ長屋に住んでる話題を振ってた。
全て 同時代性があったって事
ですよね。 江戸時代に→
「安土桃山時代はですね」とか
言ってないんですよ。
今の事しか言ってない商売を
していたというか。
それが だんだん だんだん

それが優れているから→
残そうという事で古典になった
っていう事ですから。
でも やっぱりね さっき言った
言葉の違いって好みが→
あるんじゃないですかって…。
何か 江戸っぽい→
江戸の風の吹くのを聞きたいファン
っているんですよ 確かにね。
両方いるから面白いですよね。