2019/12/29(日) 21:00〜21:50 NHKスペシャル 証言ドキュメント 永田町・権力の興亡「最長政権 その光と影」[字]

自転車事故で政界を引退して2年余り。
自民党前総裁の谷垣禎一が
単独インタビューに応じた。
今の安倍政権は 谷垣の目に
どう映っているのか。
口にしたのは 戒めの言葉だった。
憲政史上最長の在任期間を更新し→
権力を保持し続ける…
政権発足から7年の間に→
深刻な危機に直面したことが
3度あった。
内閣支持率の支持と不支持が逆転→
いずれも 一つ手を間違えれば→
政権が行き詰まりかねない局面だった。
権力を維持すべくあらゆる手を尽くしてきた→
政権与党の幹部たち。
これに対峙してきた野党。
知られざる攻防の内幕を明かした。
おわび申し上げたいと思います。
自民党に強い逆風が吹く中での…
小池新党の勢いに緊張が走った。
そして財務省による…
前代未聞の不祥事に政権の屋台骨が揺らいだ。
本省からの指示はあったんでしょうか?
大臣 責任どのように考えられてますか?
安倍は 危機に直面する度に
難しい選択を迫られてきた。
総理の職を辞するべきかと。
戦後最年少で総理大臣になりながら僅か1年で退陣した安倍。
しかし 7年前に政権を奪還。


内閣総理大臣に指名することに決まりました。
再び権力の座に返り咲いた。
「経済の再生」を最優先に掲げ→
国際社会にも
存在感をアピールしていく。
一方 戦後の
安全保障政策を転換した安保法。
憲法9条の下で何が許されるのか
国論は二分した。
我々の審議を 昨日 打ち切ったんだ!
そして 民主主義の根幹を揺るがす公文書の改ざん。
霞が関のひずみも指摘されている。
しかし 対抗軸であるはずの野党は→
政権批判の受け皿に成り切れずにいる。
最長政権は 日本の政治や社会に何をもたらしたのか。
その光と影に迫る。
政権の要として危機に対応し続けてきた…
この7年で最大の危機は 2015年→
安全保障関連法の成立が危ういと感じた局面だと語った。
政権発足から
2年半にわたり→
安倍内閣の支持率は
高い水準を維持。
しかし 2015年5月に
安保法案の国会審議が始まると→
支持率が落ち始める。
国会で憲法学者が「法案は違憲だ」と指摘。
世論の反発が強まる中→
7月に支持と不支持が初めて逆転する。
野党からの追及に対し


政権与党が結束して→
危機を乗り越えられるのか
厳しい局面だった。
安保法成立を目指した安倍のねらいは→
日米同盟を強化し 安全保障環境の変化に対応することだった。
そのためには
これまで認められてこなかった→
集団的自衛権の行使を可能にすることが
不可欠だと考えた。
今回の取材で 安倍は 政策の転換に向け→
政権発足の前から次々と布石を打っていたことが分かった。
その鍵は 人事だった。
まず狙いを定めたのは 内閣法制局。
法の番人とも呼ばれる組織だ。
集団的自衛権の行使について歴代内閣は一貫して→
憲法9条の下では
許されないとしてきた。
その憲法解釈を支え続けてきたのが
内閣法制局だった。
政権発足の数日前 安倍の側近の一人が→
ひそかに訪ねてきたと明かした。
安倍が総理大臣になってからも→
引き続き 法制局長官を務めた山本。
答弁では 従来の憲法解釈を繰り返した。
内閣法制局の長官は 発足以来→
内部から昇格するのが慣例となってきた。
憲法や法律の解釈の一貫性を保つためには→
長年の経験と知識が
必要とされてきたからだ。
しかし 安倍は この慣例を覆す

異例の人事案を温めていた。
小泉政権の官房長官だった時→
憲法解釈の変更が可能かどうか検討したことがあった。
その時 共に案を練った
外務省国際法局長の→
小松一郎に目を付けたのだ。
安倍内閣の下で法制局長官を務めて半年。
山本は 衝撃の言葉を告げられた。
組織のトップが小松に代わったことを機に→
法制局は 安倍が目指す憲法解釈の変更を