2020/02/04(火) 04:02〜04:30 ダーウィンが来た!「目からうろこ!サケのひみつ全部見せますSP!」[解][字][再]


カメラを取り付けます。
カメラは 今回のために開発した特注品。

深海の水圧に耐えられるうえ→
暗闇でも撮影できるよう
強力なライトがついています。
深い海で サケは何をしているのか?
謎解明の願いを託して3匹のサケにカメラをつけて放しました。
それから数日後。
宮下さんの研究室にカメラの一つが帰ってきました。
果たして 何が写っているんでしょうか。
あ~ なるほど!
これが 水深200メートル付近を泳ぐ
サケが撮影した映像です。
白い粉のようなものは
「マリンスノー」と呼ばれる→
プランクトンや その死骸。
栄養豊富な海の証しです。
サケは その中を
一心不乱に泳ぎ続けています。
止まることもなく 急ぐこともなく


同じペースで暗闇の中を泳いでいくサケ。
仲間と集まっている様子も
ありません。
一体 何をしているんでしょう?
ついに 謎解明!
サケは深い海で ただひたすらに
泳ぎ続けていたんです。
はい
ガッテンして頂けましたでしょうか?
「ガッテン! ガッテン!」。
いやいやいや ちょっと待った!何ですか? ヒゲじい。
ガッテンするわけないでしょう!
ひたすら泳いでるって 何もしてませんっていうのと同じじゃないですか!
全然 謎解明に
なってないんじゃないの?
まあ落ち着いてください。
実は この 何もしていないとわかったことが とても重要なんです。
これはサケが泳いでいる水深のデータ。
そして こちらが同時に記録されていた水温のデータです。
ほう 同じような形ですな。
そう。 深く潜るにつれて水温が下がっています。
宮下さんたちは
サケは この冷たい水を求めて→
潜っているのではないかと
考えているんです。
冷たい水ねえ。
サケが好む水温は10度以下と言われているんですが→
この時期のオホーツク海は
暖流の影響で→
海面近くには温かい水が流れています。

そうなんだ。
サケにとっては いわば熱湯風呂。
泳ぐだけで たくさんのエネルギーを消費してしまいます。
後に控える産卵のため
力を残しておきたいサケは→
この温かい水を どうしても避けたい。
だから 冷たい水を求めて深く潜っているというわけです。
なるほど。 でもずっと深いところにいたら
川に のぼれないんじゃないの?
そこは 我慢。
最後 沿岸までたどりついたサケは→
熱いのに耐えながら
えいやっと のぼっちゃうんだそうです。
それに よく見るとサケたちは ずっと
深いところにいるわけでもないんです。
え? ああ ああ
何度も浅いところに上がってますなあ。
はい。 沿岸まで戻ってきたサケは→
生まれた川のにおいを嗅ぎ分けて帰っていくと考えられています。
岸に近づくにつれて
浅い部分に上がっているのは→
生まれた川のにおいを
確認するためではないかと→
宮下さんたちは考えています。
へえ そうなんだ。
ようやくわかってきた
サケの海での暮らし。
ガッテンして頂けましたでしょうか?
ガッテン! ガッテン!
いや~ 身近な魚のサケには

知らないことが→
「いくら」でもあったんですなあ。
なんてね。
第2章では 川に戻ってきたサケたちの
壮絶なバトルに密着。
戦いに負けたオスには ある変化が。
なんと メスに変身しちゃう!?
知られざる
繁殖行動のひみつに迫ります!
♪♪~
日本人の食卓に欠かせないサケの生態を調べるために→
水産庁などが毎年行っている資源調査。
去年の夏 特別に この調査の様子を撮影させてもらうことができました。
カメラマンは
調査員として乗船していた この方。
7月18日 11時57分です。
深海に潜るサケの調査を中心となって支えてくれた→
北海道大学の大学院生
黒田充樹さんです。
黒田さんたちを乗せた船が向かうのは→