2020/02/09(日) 21:00〜21:55 NHKスペシャル▽感染はどこまで拡(ひろ)がるのか〜緊急報告 新型ウイルス肺炎[字]
比較的軽症で
必要以上に深刻に捉えなくてよい
という指摘もありましたけど、押谷さん
どんなふうに
ご覧になっていますか?
押谷≫私はちょっと
違うんじゃないかと思っています。
実際に軽症者が多い
症状が出ないような軽い症状の人が
多いのは事実だと思います。
ただし、一部に確実に重症化する人がいて
重症化している人の病態を見ると
本当にSARSと全く同じような病態なので
日本でも
これから感染者が増えてくると
当然、重症化して
一部は亡くなる人も出てくると予想されるので、決して
侮ってはいけない感染症だと
私は思っています。
どうしても数が増えていくと
重症化して亡くなる人が出てくる可能性がありますし
今、我々が考えないと
いけないことは、いかにして
そういう亡くなる人たちの数を
減らしていくのか。
救える命を
どうやったら救えるのか。
今、感染の連鎖が
見えていないですが
突然見える可能性があります。
すでに進んでいて
それが突然見える
可能性があるので
そのときに医療現場が混乱して
救える命を救えなくなると
そういうことを
起こさないためには
どうしたらいいのか。
仮に、致死率が低いといっても亡くなった人にとっては
この病気の致死率は0.1%だと
いっても
なんのなぐさめにもならないので
WHOの事務局長が緊急事態宣言したときに
死者の数が
増えていくことに対して
これは1人1人の人なんだと。
数ではないと。
我々も数ではなくて
毎日、武漢を中心に多くの人が亡くなっていく
これを数として捉えるのでなくて
実際に多くの人が亡くなっている事実を直視して
日本でも
感染が拡大していくと
亡くなる人が怒るということは
想定外の事実ではなくて
十分に想定できるので
そのための対策をすることが必要だと思います。
合原≫一般の人は
どういった対策をとっていけば
いいのかというのを
ご紹介します。
WHOが推奨している
予防法ですが
一般的な感染症対策と同様
手を洗うこと
そして、せきエチケットです。
具体的にはせっけんと流水で
頻繁に手洗いをするか
アルコール消毒薬で手を拭くこと
せきエチケットの徹底。
せきや、くしゃみのときに口を覆うということで
その際には
ティッシュや、ひじを使って抑えることが重要です。
虫明≫いまだ、その姿が
捉え切れていない
新型コロナウイルスですが
世界の科学者は
ワクチンの開発など
ウイルスと闘うための
模索を続けています。
≫アメリカの製薬会社イノビオ社です。
新型コロナウイルスのワクチンを
世界に先駆けて、開発しています。
≫これまでは
ワクチンを人に投与する試験を開始するまで
少なくとも
1年以上かかっていました。
今、この会社は
4か月程度で、試験を開始することを目指しています。
≫従来は
ウイルスの実物を入手し
その毒性を弱めたり
なくしたりすることなどに
長い時間がかかっていました。
今回、この会社では
さまざまなウイルスの
遺伝子情報から
ワクチンを作り出す
最新の手法を試みています。
≫治療方法の開発にも