2020/02/09(日) 23:00〜23:30 美の壺・選「いろり」[字]


煙や煤で真っ黒くコーティングされています。
これが かやぶきの耐久性を

高めているのだそうです。
合掌造りを支える いろりの火。
いにしえから受け継がれてきた絶える事のない営みです。
薪割りか。
え~ 何十年ぶりだ これ。 フフッ。
よ~し!
ハハハ…。
よいしょ!
あれ?
あら 空振り?
何だ これ。
えっ 腕 鈍っちゃったかな これ。
よし。 集中 集中!
えいっ!
東京都心の あるお宅。
モダンな和室に
スタイリッシュな いろりが。
ここのあるじは…。


林家たい平です。
いろり好きが高じて→
いろりを作ってしまいました。
よいしょ。 さてと…。
落語家の林家たい平さん。
自宅を新築する時に→
若い頃から憧れていたいろりを作りました。
炭火が きれいにおきてますね。
前座の時に覚えたそうです。
扇子をあしらった センスも光ります。
このいろりによって→
かけがえのない時間が
生まれたのだとか。
今日 2つ目の壺は→
「火と寄り添う暮らし」。
早朝 一面の霜が
幻想的な世界を作り出します。
冬は
雪は ほとんど降らないものの→
マイナス20度までになるという
極寒の地。
3年前 古民家を移築し→
いろりライフを楽しむ家族がいます。
大塚さん一家です。
工務店を経営する…
妻のめぐみさんと娘の3人家族。
大塚さんは日本古来の建築を守りたいと→
長野県内の古民家を
自らの手で解体し 移築しました。
その時→

打ち捨てられようとしていたいろりを受け継ぎました。
大塚さんの朝一番の楽しみが
これ。
寝る前に灰をかけておいた炭を
取り出し→
いろりの準備をする時。
埋火が息を吹き返したように輝き始めるのです。
いろりに火が入ると
朝食が始まります。
いろりの端に
ワタシという金網を置き→
小さな炭火を並べます。
今朝は 洋食。
手作りのバゲットサンドを温めて。
いろりで沸かしたお湯で入れるモーニングコーヒー。
うんうん うんうん…。
おいしい?おいしい?
大塚家では
いろりは 一日中 大活躍。
冬場も 洗濯物が カラッと乾きます。
更に こんな楽しみ方も。
ミカンの皮は乾燥させて お風呂に。
桜の薪をくべてナッツとチーズの燻製作りも。
昼下がり
大塚さんがやって来たのは→
実家の竹林。
宴会?竹で何をするんでしょう?
夕方6時。
いろりの周りに友人が集まってきました。
あっ これ 切っていた竹ですね。

中に酒を入れて いろりで お燗。
(一同)乾杯!
ちょうど…。
竹の香りが いいですね。
いいですね。
香ばしく焼けてきました。
今日のメインは ニジマスの塩焼き。
皮はパリッと 中はふっくら。
いろりの火は 名コック。
♪♪~
うん。
かなり もう ジューシー。
おいしいね。久しぶりに この竹の…。
山の幸をふんだんに入れた
キノコ汁も出来ました。
♪♪~
ああ…。
仲間と一緒に火を囲む ひととき。
豊かな時間が流れます。
よ~し。