2020/02/15(土) 19:30〜20:15 ブラタモリ「三陸リアス〜鉄道がつないだ三陸の夢とは?〜」[解][字]
それぞれに掛けがえのない恵みがあるリアス海岸。
厳しい環境であっても この場所には
人々が住む理由があったんです。
さて…
林田さん。えっ?
あっ 違いますか。
はい…。
それでは
改めて 僕から説明しましょう!
海水面が低かった氷期
もともと山だったところに川が流れ→
長い年月をかけて 深い谷ができました。
およそ2万年前から気温が上がり南極や北極の氷が解け→
海水面が上昇。
谷が 水の中に沈んでいきます。
こうしてできた湾が いくつも連なって
ギザギザになるのが→
リアス海岸なんです。
でも ここでちょっと不思議なことがあります。
三陸のリアス海岸の分布に
注目してみると…。
なぜか 大船渡を含む
南側の海岸にしかないんです。
一体どうしてなんでしょう?
そうなんです。
こうきて こうきてますからね。
そこでです。 今回 この…
はい。
はい。
来てらっしゃるんですか?
こんにちは。
どうも!
東北の地質のスペシャリスト永広昌之さん。
岩手県「平泉」の回以来の登場です。
これも… 違いますね。
(近江)あ~ 偽化石か。
ダメだな。
先生~!
さて これまでのお話でリアスの谷というのが→
2万年前に削られた谷の跡だった
ということまで いったわけですけれど→
じゃあ…
それを次に考えてみたいと思います。
今 私たち この…
はい 分かりました。これから ちょっと あの海岸の方へ→
行ってみたいと思います。
はい。
というわけで 湾の中心から
海岸近くに移動したタモリさん。
そこには 規模の小さいリアス海岸→
つまり「ミニリアス」が たくさん。
これを細かく見てみると→
リアス海岸が三陸の南部にできる理由が見えてくるんです。
そう 谷が見えてきますね。
(永広)さて 何か違いはないでしょうか?
奥は黒いですね。
(永広)奥の方は黒くなっている他に 何か。
(永広)割れ目が入ってますね。
(永広)ず~っときて 次の谷にいくとここも奥の方が…。あ~ バラバラ。
なってますね。
(永広)奥の方が なっていてある幅の部分だけが粉々になっている。
同じ種類なんですか?
(永広)波の力ではないですね。 これ…
おっしゃったように これは…
断層が動くと?粉々になりますよね。
すりつぶされて…。
そうです! 破砕帯なんですね。
おお~ そうなんですか。
説明しましょう!タモリさんが気付いた「破砕帯」とは→
岩が すりつぶされて
ボロボロになった場所のこと。
圧力がかかって断層がズレたことで
生まれます。
破砕帯は 周りより もろいため→
川によって削られやすくなります。
そのため リアス海岸のもととなる
深い谷ができます。
つまり この地域に
リアス海岸が集中している理由は→
断層にあるんです。
ちょっと この辺りの地形を見てみようと思うんですが→
私たち 今 ここにいます。
ここに 大きな東西方向のギザギザが→
宮古辺りまで続いてますね。
ここに 実は これを重ねてみましょう。
うわ~ こんなにある!
え~! こんなに。
こう ず~っと東西に断層があって→
リアスの湾の向きも東西になって大体この…
ほぉ~。
三陸の南部には海岸線に向かう断層が集中しています。
ここが谷となり 多くのリアス海岸を
つくることになったんです。
もうちょっと じゃあ今度…
そう 向きが問題。
こちらの断層の向きは
どうでしょうね?大体こうですね。
で 海岸線と…?
断層沿いにいろんな浸食が起こって…
いや~ 分かりました! 分かりました。